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思いの奥にあるもの ~【櫻坂46】ライブや制作で何が伝わるのか~

シングルの制作やライブをする時、楽曲に込められたメッセージを理解した上で、それぞれの気持ちを持ち寄り、センターを主人公とすることで、それが増幅された形で人々に伝わっていく。
モチーフとしては、友情や恋愛、勇気や希望など、様々なバリエーションがある。
そのため、彼女たちがしてきた、「今までの体験」や「ドラマや映画、小説という疑似体験」から得た感情や気持ちがベースとなってくる。
オーディションを受け、日本中から集まってきていることから、同年代と言えども、それぞれの地域による違いもあるだろう。
その気持ちや思いが、各曲のパフォーマンスに集約されていくことになる。
その結果、それぞれの気持ちの「最大公約数」が表現される場合や、「一人の思いや感情」を全員で表現する場合が出てくることが考えられる。
その中から、その場に相応しいものが選択されているはずである。
それらを観客たちは楽しむことになるのだが、その楽しみ方は、観る人によって、様々であるだろう。
曲自体を楽しむ人・・・
歌詞に共感する人・・・
ダンスや表情に注目する人・・・
各々が好きなように鑑賞するため、それに触れたことから生じてくる感情も、人それぞれである。

そのように発する側の気持ちと、受け取る側の気持ちが出会う場所が、ライブであり、CDなどの媒体である。

しかし、本当の意味で、相手に伝わり、響いているのは、その奥にある「魂」である。
英語で「spirit」や「soul」と表現される、「その人自身の根源的な部分」であり、全てのものが「そこ」から発して、気持ちや表情、声や表現といった肉体的・精神的なものとなって表れてくる。
アーティストと呼ばれる人たちは、歌やダンスはもちろん、絵画や彫刻など、その方法は違えども、「それ」を大事にし、表現していると言っても過言ではない。
気持ちが発せられる根源であるため、たとえ同じものに触れたとしても、受け取る側の気持ちや状態によって、印象が変化してくるのだ。

よく「魂を込める」という言葉を耳にするが、実際のところは、「気持ち」や「心」を込めている場合が多い。
これでは、受け手の状態によって、共鳴したり、共感したりすることが出来ない場合が出てきてしまうだろう。

それよりも、「気持ちを発する前の段階がどうか」ということを見つめていくと良いかもしれない。
自分が「アイドルになろう」と思ったきっかけや「欅坂46に入りたかった動機」を思い出すと、改めて気がつくことが多いだろう。
なぜなら、彼女たちのインタビューなどから「人々の気持ちに寄り添いたい」「人々を元気にしたい」「勇気を与えたい」「応援したい」という言葉をよく見かけるからだ。
これは皆、「愛」から生まれてくる気持ちである。
このことは、彼女たちが一様に、溢れるほどの愛を持った人たちであることを示していると言えるだろう。
彼女たちの場合、「初心」に帰るだけで良いのだ。
このような人々に対する「愛」は、国や言葉、民族や宗教を越えて、万人に通じるものである。

この感覚をもった彼女たちのパフォーマンスは、まさに「魂」がこもったものとなるだろう。
そんな彼女たちの「魂」のパフォーマンスが、日本をはじめ、世界で受け入れられる日は、そんなに遠くないのかもしれない。
焦ることはない。
ただひたすらに、感謝と初心を忘れずに、今まで通り、精進していくうちに、それは実現されていくに違いないからだ。





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