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あの頃の彼女たち ~【欅坂46】初ドラマの追想~

 10月開始のドラマとして、秋元康氏が関係しているドラマが、軒並み放送されている。企画原案だけのものや脚本提供のものなど、関わり方はいろいろあるが、同時期にこれだけ沢山のドラマが始まるのは珍しい。
 家にある録画機器が古いこともあり、全てのチャンネルを録画できないことから、TVerを利用する機会が増えている。
 1週間であれば、ドラマやバラエティなど、見逃し配信しているので、とても便利である。住んでいる地域では放送されていない番組なども、TVerに上がっているものであればチェックできるのが嬉しい。

 今日も、録画できていないドラマを観るためにTVerをのぞいていたのだが、そこで、欅坂46の初ドラマ『徳山大五郎を誰が殺したか?』(以後、『徳誰』)が観られることを知った。
 今までAmazonプライムビデオで、かなり長期にわたって配信していたのだが、先日それも終わってしまい、寂しい思いをしていただけに、とても嬉しい。
 卒業したメンバーも多く出演していることあり、動いているメンバーが観られる貴重な機会であったのだが、12月13日に配信が終了してしまった。後は、Paraviでの配信となるようなので、そちらでご覧いただきたい。

 このドラマは、なんと言っても、オープニングがとても素晴らしい。「世界には愛しかない」に合わせて、メンバーを紹介する形なのだが、映像がとても美しい。公式MVの青春感が満載なものとは異なり、ダークでクールな世界観が魅力的である。このまま、ドラマVer.のMVとして、公式チャンネルで配信して欲しいくらいのクオリティーである。
 デビューしてから、4ヶ月経ち、メンバーもTVで映されることに慣れてきた時期である。今と比べると、幼さも目立つが、結成時と比べて垢抜けてきていることから、とてもキラキラとしていて眩しい。

 メンバーが着ている衣装の制服を、楽曲衣装を手がけていた尾内貴美香さんが担当していることから、同じ制服のように見せながら、メンバーたちが一番魅力的に見えるように、細かな調整が施されているのがわかる。

 尾内さんの衣装は、着ているメンバーをより輝かせる力がある。
 欅坂46時代、数多くの楽曲衣装を担当しており、彼女たちの世界観を表現するものとして欠かせないアイテムとなっている。
 櫻坂46となってからは、「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」の衣装を担当している。ふつうに立っている姿はもちろん、踊った時のスカートの裾や袖の広がりなど、パフォーマンスの素晴らしさをより際立たせてくれている。

 チーム欅坂に参加しているクリエイターたちの仕事ぶりを、このようなところからも感じることができる。
 その流れは、櫻坂46となってからも継続されており、今までの「かっこよさ」を維持しつつ、「女性らしさ」が足されたスタイルに進化している。
 衣装としては、担当期間が長い尾内さんのものが、メンバーを一番スマートに見せているように感じる。このあたりは、デビュー当時から担当している間に得られた細かなノウハウの蓄積が、大きく影響しているのかもしれない。
 尾内さんの衣装が好きな1人としては、これからの楽曲でも、ぜひ衣装を担当していただきたいと願うばかりである。

 ドラマの中の彼女たちは、慣れない演技を必死に体当たりで取り組んでいる印象である。「欅って、駆けない?」の演技力チェック企画で、演技のうまさを見せていた小林さんや平手さんなどは、ドラマの中でもしっかりと演じきっている。また、日頃から感情表現が大きい鈴本さんなども、肩の力が抜けた自然な演技を見せてくれている。
 まだ1~4話なので、回を重ねるごとに、メンバーが進化していく様子が確認できるのが楽しみである。
 ライブやドラマなどの活動を通じて、どんどん新しいものを吸収し、成長していく姿が見られるのが、坂道グループの魅力であろう。

 櫻坂46となって、メンバーの年齢差も大きくなってきていることから、『徳誰』のように同級生という設定は難しいだろう。坂道合同ドラマの『ボーダレス』が制作されたが、ドラマ選抜の3人しか出演できていない。
 楽曲のパフォーマンスを通して、あれだけの物語を見せてくれる彼女たち。メンバー全員によるドラマ制作を切望してしまうのは、ファンとして当然の願いであろう。

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