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人数編成のバリエーション ~【櫻坂46】2年目に採用するべきシステムとは~

 『ベストヒット歌謡祭2021』で坂道グループの楽曲披露があった。三坂道の全てが出演することから、それぞれのカラーの違いを改めて確認することができた。

 今回の楽曲披露を観ていて、まず感じたのは、人数の違いである。
  乃木坂46・・・20人
  櫻坂46・・・13人
  日向坂46・・・21人
 今回のように、スタジオではなく、広い劇場でパフォーマンスをする場合、ある程度の人数を確保した方が、やはり、画面の迫力が増して、祝祭感が高まる。AKB48さんも、18人で大迫力のロックダンスを披露しており、20人前後のメンバーがいた方が、引き画になった時の「大人数の圧」があるように感じられた。
 セットを背景にしたパフォーマンスと、客席側の広い空間を背景にしたパフォーマンスという違いもあり、単純に比較することは出来ないのだが、13~14人という編成では厳しい場面が出てきてしまう可能性はあるだろう。
 今回は、巧みなカメラワークによって、広い空間にもかかわらず、スカスカした感じが出ないように演出されていた。無観客だからこそ出来る演出だったのだが、有観客の会場でパフォーマンスをする可能性なども考慮すると、人数編成を変えたパターンでの披露を検討してみるのも、グループアーティストとしての利点を最大限に活かせることにもなり、今後の活動のプラスになるのではないだろうか。
 今までも、紅白のように出演すること自体に特別な意味がある場合には、全員での披露という機会があったが、それ以外では、櫻エイトシステムによる披露が踏襲されている。
 1周年を迎え、今回のように大舞台での楽曲披露の場合に備えて、櫻エイトシステム自体も見直すタイミングになってきているように感じたのだが、いかがだろうか。
 『BACKS LIVE!!』を振り返ったインタビュー記事などを読むと、櫻エイトシステムが採用されてからは、全曲を全員で振り入れする機会が少なくなっているようだ。
 櫻エイトに選出されているメンバーは、プロのダンサーさんによって、全曲振り入れされているが、BACKSメンバーは、自分が担当する楽曲以外は、その機会が与えられていない。
 新型コロナ感染対策として、密になることを避けたことも、このようなレッスン方法となっている原因なのだろうが、それでも、歌詞の世界観を共有しながら、直接ダンサーさんに教えてもらった方が得られるものは多くなるはずである。
 もちろん、メンバー同士で教え合うことによって、同様のことを実現することは可能なのかもしれないが、時間がかかるのも事実であろう。
 緊急事態宣言が解除されたとは言え、これからも新型コロナ感染対策は継続していく必要がある。そのため、何をするにも、以前と比べて、費用や時間がかかってしまうことは仕方が無いことだろう。
 費用をかけることが許されるのであれば、広く大きな場所を確保し、全員で全曲の振り入れをし、どのような人数編成のパフォーマンスとなっても、全曲披露できるような体制がとれるように準備をしていく。
 費用がかけられないのであれば、担当楽曲以外については、メンバー同士が教え合う機会を確保して、増員が必要となった時には、いつでもパフォーマンスに参加できる体制をとる。
 このような準備をしていくことで、どのような場面でも最高のパフォーマンスができる、強いグループへと進化していくことができるのではないだろうか。
 メンバー数が4~5人程度であれば、すぐにでも変更できるのだろうが、20人を超える大人数となると、すぐに動き出すこと自体、なかなか難しいのかもしれない。
 それでも、常に創意工夫を絶やすことなく、前進しつづけることで、どのような逆境でも克服できるグループへと成長することは可能である。
 2年目となった今こそ、メンバーの状態やパフォーマンスの環境によって、変幻自在に対応できる『真に強いグループへの変貌』を大いに期待したい。


 

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