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近鉄電車全部乗る① 道明寺線・長野線・御所線

近畿日本鉄道は501.1kmで日本の私鉄No.1の路線を持ち、日本で唯一2大都市圏に乗り入れ、大阪・京都・奈良・三重・愛知の5府県の県庁所在地に路線を持つ私鉄。路線長で言うとJRで一番短いJR四国が853.7 km、私鉄2位の東武鉄道が463.3km。

広大な路線網

京都、奈良、伊勢志摩といった観光地へのアクセスを担っているので東京在住の結構な頻度で乗っている私鉄ではあるものの、乗ったことがない路線も多い。JRを制覇した今、私鉄では珍しくフリーパスがほぼ常時利用できることからこの度乗りつぶしにチャレンジしました。先に言うとあと2路線を残している状態です。

近鉄全線が乗り放題になる近鉄週末フリーパスは、前日までに購入する必要があるものの指定した週末3日間で4200円で普通列車が乗り放題になる。近鉄難波~名古屋が2410円なので単純往復でも元が取れる。特急料金を別に払えば特急も乗れる。

終末大阪での仕事帰りに奈良や伊勢を回って名古屋から帰るという使い方にぴったりなのです。

第一弾は南大阪線系の分岐路線を攻めます。

鶴橋駅5:55に出発です。
特急やら急行の通過待ちが多い

道明寺線

道明寺線は南大阪線系統とされる支線的扱いの路線で、南大阪線の道明寺とJR関西本線と接続する柏原を結ぶ2.2kmの路線。柏原駅へは大阪線の堅下駅から500m程度で徒歩乗り換えができる(乗換案内にも出てくる)。基本的に2両編成が単純に柏原と道明寺の間で折り返し運転していて、ラッシュ時は1時間に4本往復、昼間は2往復している。

堅下駅で乗り換え、徒歩7分程度といったところ。
JR関西本線の駅の中に間借りしているため、自動改札は使えず駅員に見せて入場。
道明寺駅で乗り換え。

近鉄直系の最初の路線は1914年に開業した奈良線だけれども、近鉄が吸収した路線を含めると実は最初に開業したのはこの道明寺線。道明寺線はそのまま南下して今の長野線に当たる富田林、河内長野へ延伸して長野線の原型に、さらには南大阪線の源流となる大阪鉄道に吸収される。

大阪鉄道を源流とする南大阪線系統は近鉄ではマイノリティとなる1067㎜幅のグループ。南大阪線に接続する道明寺線、長野線、あとに続く御所線、橿原神宮前から直通するために吉野線もそれに続いている。

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長野線

長野線は前述の通り道明寺線の延長として真南に延伸開通した路線で、後になって現幹線となる南大阪線が接続するようになったため、南大阪線が道明寺と古市を経由し不自然にZ型に曲がっている。

喜志駅から富田林駅の間は高架化工事中、今は河内長野方面行きが地上に残っている。
写真右手奥が南海高野線

古市から富田林までは複線、富田林から河内長野は単線。河内長野では南海高野線に接続している。富田林は南河内エリアの中心都市で、歴史のある寺内町で高野街道の要衝、現代ではPLタワーもある宗教都市。住宅街が広がり通勤・通学需要が高いため南大阪線と直通する急行や準急もある。といっても長野線内は全便が各駅停車運行。

富田林駅付近から見えるPLタワー、つい1か月ちょっと前にもカブで来ましたね。
長野線から阿部野橋方面へは需要が多い区間を走るため増結する。
古市駅から橿原神宮前方面は左(東)に大きくカーブしている、真ん中が長野線の河内長野方面。一番右は車庫につながる、南大阪線の拠点駅の一つ羽曳野市の中心駅。

御所線

御所線は南大阪線の尺土から南に分岐して近鉄御所の4駅の5.2kmの路線。元々南に延伸して五條市方面へ延伸する計画があったものの資金難でとん挫。近鉄御所駅から直線距離100mにJR和歌山線の御所駅があり乗り換えれば五条(駅名は五条、市名は五條)や和歌山方面に行ける。

尺土駅では急行と接続する。

御所駅からは葛城山へのバスに接続する観光路線になっていて、当日もハイキング客が多く利用していた。この路線も1時間に2本往復、2両編成の電車が走り、ラッシュ時間帯の一部が古市方面へ直通、行楽シーズンは阿部野橋から臨時の急行が運行されたりしている。

近鉄御所駅

御所からは和歌山線でショートカットして大和高田駅へ。

高田駅から近鉄大阪線の大和高田駅は徒歩で7分程度
大阪線の奈良区間主要駅の一つ


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