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関西の乗ったことが無い路線 のせでん

阪急線宝塚線は諸事情で使うことが多く、過去に宝塚までも乗ったことがあるけど、基本は普通雲雀丘花屋敷行きか、急行宝塚行き。路線図を見て日生中央駅まで行く「日生エクスプレス」なる特急があるのは認知していたけど、そんな阪急宝塚線の川西能勢口駅に接続する私鉄が能勢電気鉄道、のせでん。この度、乗りつぶそうということで初めて乗車しました。

伊丹空港へ降りたち、大阪モノレールで蛍池駅へ移動。そして見慣れた阪急電車で川西能勢口駅を目指す。

東京出身東京拠点の私は関西でも一度も1駅区間すら乗ったことが無い路線は相当限られてきて、今回の乗りつぶし行程でのせでんに続き、阪急で乗ったことが無い支線、そしてついでに北大阪急行、大阪モノレールというのが今回の行程となりました。

のせでん、能勢電気鉄道株式会社は、阪急宝塚線の川西能勢口駅に接続し妙見口駅までの妙見線と、途中の山下駅から分岐する日生線の2路線、14.8kmの路線。ほとんどの区間が兵庫県の川西市、末端が兵庫県猪名川町と大阪府豊能町に到達している。阪急の連結子会社(98.5%保有)で朝夕一部が大阪梅田方面へ直通運転している。北摂の山間部に拓かれたニュータウンの中を登っていく登山列車。

宝塚線で川西能勢口駅へ。兵庫県川西市の中心駅で、のせでんへの接続駅。開業時は阪急(前身の箕面有馬電気軌道)の駅は無く、のせでん(前身の能勢電気軌道)の開業で駅ができた。
川西能勢口駅から出ると山にどんどん向かっていく、猪名川の渓谷を進む。
猪名川
平野駅はのせでんの本社があり車庫も併設された駅。ここも兵庫県川西市。
山を登る感じが神戸電鉄と雰囲気が似ている気がする。
平野駅と一の鳥居駅間には三ツ矢サイダー発祥の地がある。この地で湧き出した炭酸水を「平野水」として、後に甘味をつけたサイダーとして販売したのが始まりらしい。のせでんが工場内へ乗り入れ三ツ矢サイダーを出荷する貨物列車も設定されていたよう。工場跡地はホームセンターのコーナンに。
一の鳥居駅はのせでんの前身、能勢電気軌道が1913年に最初に開業した区間の終点だった。駅前に天守閣はここに城があったわけでなくて大阪青山大学の大阪青山歴史文学博物館とのこと。
山下駅、のせでんの本線に当たる妙見線は右方面、左が支線にあたる日生中央駅方面の日生線。
日生線は山下線から分岐し、1駅日生中央駅までの支線で1978年に開業した新しい区間。名前の通り日本生命が1970年より開発したニュータウン。新しい区間なので妙見線と異なりかなり高規格。
日生ニュータウンの中心の駅。利用者は川西能勢口駅を除いてのせでん全駅で最も多い。平日朝の日生エクスプレスだと梅田まで直通42分とのこと。
駅名はザニュータウンという感じでとても好き。日生線はのせでんにおいて50年以上後に開業した支線ながら、今では本線的な位置づけて梅田直通の日生エクスプレスだけでなく、日中も日生中央駅と川西能勢口駅との折り返し運転が基本。
日生中央駅から出発。こう見るとものすごい山間部ということがわかる。
山下駅で妙見口駅方面へ乗り換え。今回はトムとジェリーラッピング。本線扱いの日生線方面が4両編成なのに対してこちらは2両編成で山下駅と妙見口駅間を折り返している。
突然の里山風景。笹部駅から見えるの棚田地区。
支線の日生線と異なり妙見線の山下駅から先は単線。線路は山間部の谷沿いに登っていく。
光風台駅は行き違いができる途中駅。トンネルに挟まれてた谷間にあり、上に登ると住宅街が広がっているよう。
妙見口駅。妙見線の笹部駅までが兵庫県、光風台駅からは大阪府豊能町になる。
妙見口駅はのせでんの終点、1923年に開業。のせでん自体が能勢妙見山への参拝客の輸送を狙って建設された路線だった。ここから能勢妙見山の山頂まではハイキングで2時間とかからないとのこと。
山下駅へ戻ってきてまた川西能勢口駅へ戻る。
平野駅、日生エクスプレス停車駅は8両編成対応。
川西能勢口駅へ戻ってきました。JRの川西池田駅までは徒歩6分ほど。

のせでんは能勢妙見山への参拝客や、三ツ矢サイダーをはじめ北摂の山間部の産品を都市部へ輸送するために1913年に能勢口駅から一の鳥居駅の区間で開業。その後1923年には妙見口駅まで開業。山下駅から分岐する日生線は1978年の開業で割と最近。かつては川西能勢口駅から国鉄の川西池田駅前までの支線があったものの廃止されている。

ちなみにのせでんが走る兵庫県川西市は猪名川を挟んで対岸は大阪府池田市になる。JR川西池田駅は、完全に川西市(開業時は川西村)に立地していながら開業時池田駅を名乗っていたのは池田の方が栄えていたから。川西駅へ改名しようとしたところで国鉄線の駅がない池田市から陳情が出て、川西池田駅という府県境を跨ぐ折衷案に。でも池田市側は阪急の池田駅もあるし、阪急ブランドの人気住宅街なので、そこまで頑張る意味あったのだろうか。これと似ているのは相模川をはさんで海老名市側にある厚木駅(こちらは同一県内だし駅名改名されてないけど)と似たパターン。

妙見口駅まで開業時に阪急が資本参加していて、その当時から阪急傘下。高度経済成長期にニュータウン開発がどんどん北へ広がっていき、利用者も増加し複線化。その究極系として2022年のダイヤ改正でほぼすべての列車が支線の日生中央行きで、本線だった妙見口駅方面は山下駅での乗り替えが必要になる逆転が起きている。朝ラッシュの上りと夕ラッシュの下りを除いて、ほぼ10分に1本、4両編成の阪急と同じマルーンの電車が運行されている。

山下駅から妙見口駅の区間は車窓の景色的にかなり山深いところを走っていると思っていたけど、線路が谷に沿って敷かれているからで、一段高いところは航空写真でわかるように分譲地が広がっている。
大坂万博のミャクミャク様ラッピング対応。車両はすべて阪急のお下がり、とはいえ阪急でも現役で使われている形式が入ってきているし、整備レベルもさすがマルーン色のツヤに執着する阪急グループ路線。
内装も阪急のトレードマークの木目調アルミデコラ。

今回利用したのは阪急電車・バス・のせでんが乗り放題の1日乗車券。この日は阪急のトムとジェリーコラボのスタンプラリーの開催期間で1日乗車券発売期間なので利用しました。普段のせでん1日乗車券はなさそうだし、阪急バスまで使える1日乗車券は発売されないのでお得です。ちなみにのせでんでは川西能勢口駅と山下駅でしか発売されないのですが、私の場合阪急宝塚線の蛍池駅から川西能勢口駅までは普通にSUICAで乗車して、川西能勢口駅の窓口で、1日乗車券を買いたいと申し出てその場で使用すれば、川西能勢口駅までのSUICA乗車履歴は消してもらえます。

阪急は毎年キャラクターコラボしてますね。直近はちいかわ、ミッフィー、コウペンちゃんなど。

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