プロアメフト選手てなに?

皆さんこんにちは。新たにノートを始めました、プロアメフト選手兼ボブスレー日本代表の栗原嵩です。本年度より、みらいふ福岡サンズという福岡のアメフトチームに所属しながらもボブスレーの日本代表として2022年北京オリンピックを目指して活動しているアスリートです。

ノート一発目はプロアメフト選手について紹介していきたいと思います。

まず前提として、僕がプレーしている日本のアメフト社会人リーグ(Xリーグ)はプロリーグではありません。実業団チームとクラブチームが混ざった特殊なリーグになっています。なので基本的には皆んなどこかの企業で働きながらプレーしています。基本的に日本人プロ選手というのがあまりいない状態だったので、まだまだアメフト=プロ選手というのが理解しづらいかと思いますので今回は僕の中での、プロアメフト選手について話をしていきたいと思います。今回話すのはあくまで僕の個人的な意見ですので、あしからず。

プロアメフト選手ってなに?ということで、実質アメリカ人選手はほとんど皆んなプロだし今回は日本人選手限定の話をします。僕の中で、Xリーグでの日本人プロ選手はこうじゃないと!という定義があります。

それは、ただアメフトをプレーするだけでなくアメフトを広める活動を誰よりもやる、ということ。要はアメフトの広報です。アメフトの広報活動をプレーすること以外でやれる人。もちろんプレーで魅せるってのは当たり前なので。現役バリバリの選手が自分の仕事として広報もやるということ。現状の日本のXリーグでの日本人プロ選手に求められるものはこれに尽きます。

なぜ広報が必要か?

まずひとつアメフト界全体としてしっかりと理解して受け止めないといけないことがあって、それは日本ではアメフトは全然知られてないってこと。これが意外と選手だけでなく関係者含め皆んなあまり理解できてない。いやっ分かってはいるのだけど認めたくないってのが本音なのかも。もちろんプライド持ってその競技をやるのはめっちゃ大事。俺もそう。めちゃくちゃプライド持ってやってるし一番面白いスポーツだと思ってる。たぶんアメフト界全体的にそう思ってる人、多いと思う。『アメフトが一番面白いスポーツだよねー!!!』これよく聞くセリフ。

でも皆んながただ思ってるだけじゃ周りには伝わらない。アメフト好きだけが集まってても内輪ネタでそれ以上広まらない。(別にそれが悪いって言ってる訳ではございません。あくまでプロ選手の視点から考えないといけないこととしての話ですので)ただ必死に練習して試合してるだけじゃ一部にしか伝えられない。内輪だけに、伝わる人だけに伝えられればいい!て思ってるならもうそこで話は終わりなんで進まないから、進めます。

根本的に、知られてない時点でスタート地点にすら立ててないわけで。毎年どこが優勝しようが、誰がMVPになろうが、それを知っているのはアメフト界の人達だけ。一歩外に出たら周りはその事を知らない。日本中に知ってもらうにはテレビだったり新聞とかが効果的なんだけど、もちろん数字取れないとダメだからなかなか取り上げられない。たまに新聞やネットニュースで取り上げられるのはアメフト推しの記者さん(本当いつも取り上げて頂き感謝しかないです。ありがとうございます!)のおかげ。

なにが言いたいかって、この現状変えたくない???てこと。じゃ誰が変えるのかというともちろん今アメフト界にいる人達しかいない。そしてその責任を担ってるのがXリーガーの社会人プレーヤー達。

そこで選手の話をすると、日本のXリーグ(社会人リーグ)の選手たちは基本皆んな企業とかで普通にちゃんと働いてます。しかも特別扱いはなくしっかりと働いてる人がほとんどなので平日は朝から晩まで仕事、その後筋トレ、土日はアメフトのチーム練習。チームによっては祝日も練習。こんな一週間。休みはいつ?家族もいるし仕事もあるしアメフトもある。まじでスーパーマンって状態。実はこの状態を僕も経験しています。約3年間、パナソニックインパルスに所属していたので普通に会社員としてマックスで働きながら仕事後に練習行ってました。それはもう半端じゃなく大変ですよ。そんな中で広報もやれ!ってそら厳しいよね。そこで出てくるのが日本人プロ選手。プロ選手なら週末の練習以外自分で時間を作れる。がっつりアメフトの広報活動も出来ます。このメンバーが明らかに努力すれば少しずつでも必ず変えられると思う。

僕はどんなスポーツであれそれぞれ魅力があって面白いしもっともっと日の目に当たっていくべきだと思ってます。でも思ってるだけだと一生マイナーなのは変わらないので、各マイナー競技の、特に!トップ選手は、その競技を少しでも知ってもらう、広めていく活動をする責任と義務があると思ってます。その活動をすることこそがプロの条件だと思ってます。今の時代、広め方なんて自由にあるしいくらでも出来ると思う。ただ、その部分が今まであまり上手くなかったのがアメフト界。ならプロ選手はそこを責任持ってやっていかないといけない。NFLや海外に挑戦することで少なからずお金をもらってる選手もいると思います。プロ選手になったのであればどうにかしてアメフトを広めていこう。たくさん発信していこう。めちゃくちゃ目立っていこう。いっぱいテレビ出よう。日本にアメフトというスポーツを少しでも広めていこう。これらの行動をするのにマイナー競技だとめちゃくちゃ頭使わないと結果が伴いません。メジャースポーツみたいになかなか取り上げて貰えないから。だからこそ考える。考えまくる。どうやったら注目されるのか、どうやったら取材に行きたいと思われるアスリートになるのか、マスコミの方々が使いたい!って思ってもらえるようなアメフト選手を目指そう。(もちろんNFLとか海外リーグ目指す人はそっちを全力で頑張りながらここも目指すってことね)これが今の日本におけるプロアメフト選手がやるべきことだと思ってます。そしてこういう日本人プロ選手が増えていけばもっともっとアメフトが盛り上がっていくんじゃないのかな〜と。

結論プロアメフト選手とは、プロとしてプレーしながら個人でも広報活動をしまくってる人のこと。ただプレーしてるだけでは自己満で終わってしまい何も変わらない。

だからこそ、プロアメフト選手って面白いんだよ!



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