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【栗原政史おすすめ】被写体への優しさに包まれる写真家・吉田亮人

こんにちは✌️

台風が去ってから、いい天気が続きますね✨
気持ちよく過ごせる日々に感謝!

そんな本日は、写真家の吉田亮人さんについて書いていこうと思います。
吉田さんは、日本のドキュメンタリー写真家です。宮崎県生まれ、京都市在住。

プロフィール

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滋賀大学教育学部障害児学科卒業後、タイにて日本語教師として現地の大学に1年間勤務。帰国後、小学校教員として6年間勤務し、退職。2010年よりフリーの写真家として活動開始。インドやバングラデシュの肉体労働者を取材し、2014年に写真集「Brick Yard」を出版。同作はParis Photo – Aperture First Photo Book Awardにノミネートされる。2013年から2015年にかけてバングラデシュの皮革産業労働者に関するプロジェクトに取り組み、2016年に「Tannery」を出版。
日経ナショナルジオグラフィックをはじめ、主要雑誌に作品を発表すると共に、写真展も精力的に行う。
2017年8月、自身の祖母と従兄弟に関するストーリー「The Absence of Two」を写真集として出版。
日経ナショナルジオグラフィック写真賞ピープル部門最優秀賞(2016)、コニカミノルタ・フォトプレミオ年度大賞(2014)など、受賞多数。

と、とても変わった経歴のお方です。
小学校の先生からフリーの写真家へ大転身をしております。
超安定職業から超不安定職業と。
ご家族はどんな風な気持ちだったんでしょうか。

吉田さんが写真家になる道を記した書籍があります。
結構面白いのでよかったらぜひみなさん読んでみてください!


代表作①「The Absence of Two」

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まずは、これぞ代表作と呼ばれる「The Absence of Two」についてご紹介していきます。
「The Absence of Two」は、吉田さんが宮崎県の田舎町に二人で暮らす祖母と従兄弟の日常を撮りつづけてきた作品です。互いを支え合いながら流れてゆく、ささやかながらもかけがえのない時間は、ある日突然、思いもかけない形で結末を迎えます。
この作品は、私家版写真集でまずは編まれました。限定111部。
すごい半端な数ですよね。その数の由来はなんと祖母と従兄弟の年齢を足したものだそうです。数まで拘って作っているなんてすごい。
しかも、最後の1部は故郷である宮崎の海で、お婆さんといとこさんに捧げるために燃やしたそうです。
ロマンティックですよね。真似できない。。

作品の中身は、モノクロ写真で叙情的な写真になっています。
不思議な関係であるあふたりに優しい眼差しが向けられているストーリー。見ていてほっこりするだけでなく、考えさせられるし、これがフィクションであって欲しいと胸が痛くなったりします。
おすすめです。

代表作②「Brick Yard」

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お次は、「Brick Yard」という作品です。この作品は、Paris Photo – Aperture First Photo Book Awardにノミネートされました。


2012年の暮れに撮影したバングラデシュのレンガ工場で働く労働者達もその一つである。
急速な経済発展を遂げつつあるこの国は地方から首都ダッカへの人口流入が増加し、この数年建設ラッシュに涌いている。
そのため建設資材となる「焼成レンガ」を供給するためレンガ工場はフル稼働だ。
ダッカ郊外の“アシュリア”地区にあるレンガ工場では雨季をのぞいた操業期間中、季節労働者達が現場に住み込みながら働いていた。
信じられない事だが、その製造過程において重機などの機械が使用される事はなく、全作業を人海戦術で行っている。
21世紀の日本に暮らす僕達にとってそれは前時代的な光景そのものだ。
しかし己の肉体を酷使しながらレンガを作り上げて行くその姿は根源的な「労働」のかたちそのものであると同時に、
労働の中にある喜びや辛さをより鮮明に浮き上がらせる。
彼らをファインダーを通して見つめれば見つめる程「働くとは何か」という命題が僕の心の中に渦巻くのだ。

ステイトメントは上記のもの。
吉田さんのテーマの一つに「働くとは何か」というものがあります。
すごく難しいですよね。「お金のため」「やりがいのため」「周りが仕事しているから」など様々な要因が折り重なって、働いているような気もします。
私たちは、働いている時間が平均8時間。人生の多くの時間を費やしています。それをどのようなものにするのか。大切です。

それを根源的な労働の姿から、考えられる作品となっております。

まとめ

吉田さんは、様々なテーマで撮られています。しかし、どのテーマの被写体であろうととても優しい目線で撮られています。ダッカの労働者、本屋さん、両親、おばあさんといとこ、全て変わらず優しい眼差しです。

そして、テーマが深いことからすごく考えさせられます。
皆さんもぜひ写真集で写真を見てみてください。

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