息子との日々 12.
2020.8.25
暑かった夏も終わって 朝晩は涼しく 虫の鳴き声
確実に季節は巡って わたしの人生という名前の反物は織りあげられていく
子を持ち母親になって歩いて来た日々は 反物の中央を織り込んで来たが あとの半分 これから先はまた違った色合いになるだろう
この夏から始めた夜勤のアルバイトに 昨夜出かけていく息子は もう子どもの面影はなかった
この時代をしっかりと生きている
不思議とわたしの中に寂しさはなくなった
ずっと小さいままでいて欲しいと願っていたあの日
母子家庭で寂しい思いをたくさんしただろうに
苦情の一個もぶつけてこなかった君に わたしは育てられたものだ と今朝ハッとした
親子は不思議なものだ
身勝手なわたしをたくさん支えてくれたのは 君でした
しっかりと自立して 自分の色の糸で 織り進むもう
わたしも君も それぞれの反物を
もうすぐ帰ってくるかな
桃を剥いて 冷やしてあるよ
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