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このときは知らなかったこと

2023.01.19

息子との生活は21年+妊娠期間

ほとんど毎日一緒に同じ生活の価値観でいたことになる

親が子どもに与える影響は甚大である

わたしの両親 そのまた親から当たり前だと用意されて来た環境で子どもたちは生きていることになる

先程見かけた家は高い塀にぐるりと囲まれていて 中の様子はわからない
中から住人の声が聞こえてきた

お弁当も買ってきたよ

どんな人が住んでいるのだろう
わたしは知ることはないだろう
高い塀に厳重に囲まれた家

夕食にお弁当を買って来ることはわたしの価値観では全くない

それはわたしの家の中での価値観
些細な選択の組み合わせで各家々の環境が出来上がっている
当たり前と思っていることは他家では当たり前ではない
あの塀の家では夕方にお弁当を買って来るのは良くあることなのかもしれない

違う環境で育った人が出会い結婚して暮らしを作り 子どもに2人のミックスした環境をまた与えていく

うちの場合は家の価値観を決めて来たのはわたしで 全てと言って良いほどマイワールドな家庭を作った

息子のお父さんは黙って従っていた

改めてすごい想像物を作り上げて来たことになる
家庭を持って子どもを育てていくことはものすごく創造的面白いことなのかもしれないが わたしは親から受け継いできた親の当たり前と言う決まった価値観も持ち込んでいたことになる

子どもの生まれ持って来た特性、個性が子ども形成してると思って来たけど少なからず影響を与えて来たのかもしれない

先日ハッとしたのは
誕生日を目前にした息子の言葉だった

何かリクエストある?というわたしの問いかけに

苺ババロアさえあればいいよ

誕生日に彼が毎年食べたいもの
手作りの適当な仕上がりの素朴なデザート

わたしはすっかり忘れていたりする 毎年
だけど彼は必ず思い出す

それはわたしが母から受け継いだガラスの器にたっぷり作る手作り品

こうして受け継がれたその家族の当たり前が 世界に溢れている

とても不思議で果てしない気持ちになった

他人と出会い暮らして家庭を作ること
そして子どもが生まれ育てていくこと
何気ないことが何気なく思えたのだった


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