見出し画像

GⅠ勝ち馬考察:ルガル(スプリンターズS)

父:ドゥラメンテ
母:アタブ
母父:New Approach


 まず注目したいのは、ドゥラメンテとストームキャットの血の組み合わせ。これは芝・ダート兼用のニックスで、芝馬の場合はパワーを武器にするタイプがよくでます。シャンパンカラーは稍重のNHKマイルCを勝利。アリーヴォも稍重の小倉大賞典の勝ち馬。本馬も不良馬場の橘Sを0秒8差で圧勝しており、タフな条件は得意です。過去に別記事で考察していますので、合わせてお読みください。
 


 本馬は回転の速い走法で突進するタイプ。ミエスクの血を4×4でクロスしている影響か、脚さばきに硬さがあります。ミエスクは底力に富んだ名血。この資質にくわえて、前述のストームキャット効果が根付いていることで、馬力はかなりのものがあります。

 母の父のニューアプローチは、現役時代に英ダービーや、英・愛の両チャンピオンSなど、中距離の大レースをいくつも勝った名馬です。ただし日本競馬において、この血が母の父に入る馬は、ゴドルフィンマイルを勝ったバスラットレオンや、兵庫ゴールドTを勝ったデュープロセスのように、不思議と短距離~マイルの活躍が目立ちます。本馬もおなじカテゴリに属する1頭でしょう。

 今回ピューロマジックが刻んだラップは非常に速く、2ハロン目はなんと9秒9。本馬はこの流れを3番手で付いていきながら、最後まで脚色が衰えることなく押し切りました。いくらニューアプローチの資質で走っているとはいっても、ドゥラメンテからここまで短距離然とした産駒がでたことには驚きを隠せません。本当にすごいポテンシャルをもった種牡馬でしたね。


※数値は個人の主観です


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?