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On Track Night:MIDDLE DISTANCE CIRCUIT 2024

2024/07/27。「新しい陸上」を掲げ、On Track Night:MIDDLE DISTANCE CIRCUIT 2024が開催された。横田さんをはじめとするTWO LAPSとOnが共催した今年のMDC(MIDDLE DISTANCE CIRCUIT 2024)。そこに参加者として、主催側として両面から関わって見えた景色を書いておきたい。

MDC

陸上競技とはとても不思議な競技だと思う。競技人口自体はめちゃくちゃ多い。「健康といえばランニング」というイメージがあるだろうし、世の中のランニングブームも後押しする。だが実際に競技場に脚を運ぶ人の数は少ない。というより競技人口に対すればほぼいないのが実際だろう。横田さんがMDCを始めた理由もそこにあったらしい。「選手の時、ガラガラの観客席になにも思いませんでした。自分の競技に精一杯でまわりには仲間はいませんでした。2016に引退して、チームをつくりました。選手やスタッフの仲間ができました。陸上競技の大会を変えたいという夢ができ2021にMDCをたちあげました。」陸上競技を、大会をみんなのもっと身近に。この思いがわずか3年で昨日の熱狂を作り出したのだから、人の思いは強い。

「新しい陸上競技」

「新しい陸上競技」と銘打つOn Track Night:MIDDLE DISTANCE CIRCUITは何が新しいのか。その一つに観客と選手の距離感がある。これまでの陸上競技大会は選手と観客の線引きがはっきりしていた。「スタンドから選手を応援する」これしか観客が競技に関わる瞬間がない。対してMDCは選手と観客の距離がとても近い。物理的にも精神的にも。全員がグランドレベルまで降りることができ、トラックの内側から、スタンドから、レーンに入ってまで応援が可能だ。物理的な距離の近さは精神的な距離の近さにも影響する。実際に自分が走っていなくても、トラックの熱量が、スピード感が伝わってくる。会場の音楽が、声援が、熱気が、雰囲気がそうさせる。「誰かが走ってる」を見るだけじゃなくて、「その人と走ってる」そんな時間が過ぎていく。それがOn Track Night:MIDDLE DISTANCE CIRCUITがもたらす「新しい陸上競技」だ。

Onだからできること

Onだからできること。Onだから出せる魅力。それも今回のMDCにはたくさんあった。Onが2013年に日本に入ってきてから約10年。今では多くの人に知ってもらえるブランドになった。だがまだランニング業界のシェアを大きく取り続けるには至っていない。しかし、だからこそ、Onだからこそできていることがあると思う。Onはコミュニティが強い。キャットストリートの店舗に来てくださるお客様も、コミュニティランに来てくださる方もつながりが強くある。お客様同士のつながりも、僕たちストアアドバイザーとお客様のつながりも、他とはかなり違っている。MDCでもアドバイザーに会いに来てくださる方も多くいた。その上でMDCという環境を目一杯楽しんでくださっていた。小さい規模だからこそ、その分つながりは強く。小さいからこそ、一回に一つに全力を尽くせるいいものを全員が目指せる。そんな組織だし、ブランドだと思う。

世界に誇るランニングカルチャーを

日本は不思議なランニングカルチャーがあると思う。「EKIDEN」という日本独自の長距離レースがあり、毎年テレビでは多くの大会が中継される。世界で一番ランニングが身近にあるんじゃないかとすら思う。世界ですら「EKIDEN」の響きを知っている人は多い。その中でのMDC。日本が誇るランニングカルチャーを日本にも世界にももっと広めていきたい。OnがもたらすグローバリズムとTWO LAPSがもたらすスピード感。日本で初めてのOn Track Night:MIDDLE DISTANCE CIRCUITでここまでのエネルギーだったんだ。次はどうなるんだろう。そしてそこにどう関わっていけるんだろう。ここからがとても楽しみ。

次回のOn Track Night:MIDDLE DISTANCE CIRCUIT。ぜひ参加してみてほしい。走らなくてもいい。すぐ帰ってもいい。きっと何かを見つけられるはずだ。あなたに「新しい陸上競技」を見せる。その自信が僕にはある。


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