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アクレイアのクロマティウス

こちらの「マガジン」では、故ヨセフ・ラッツィンガー氏(教皇ベネディクト16世)の、バチカンにおける「一般謁見演説」から、古代教父たちを振り返っています。

今回は「アクレイアのクロマティウス」になります。
※下記リンク先は、英語版のwikiです

「一般謁見演説」は、こちらから…。

上記リンク先には、クロマティウスが生きていた時代が、アレイオス派の異端としのぎを削っていたことを窺うことができます。

381年9月、アクイレイアは教会会議を開催しました。この教会会議にはアフリカ北部、ローヌ渓谷、そして第10属州全域から約35名の司教が集まりました。この教会会議の目的は、西方におけるアレイオス派の最後の残党を滅ぼすことでした。司祭クロマティウスはアクイレイアの司教ウァレリアヌス(Valerianus 在位3701/371-387/388年)の顧問として教会会議に参加しました。

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では、引き続き引用です…。

クロマティウスは345年頃アクイレイアに生まれました。助祭、ついで司祭に叙階され、ついにはアクイレイアの教会の司牧者に選ばれました(388年)。司教アンブロジオ(Ambrosius Mediolanensis 339頃-397年)から司教叙階を受けたクロマティウスは、勇気と力をもって大きな課題に取り組みました。彼が司牧するようゆだねられたのは広大な領域だったからです。実際、アクイレイアの裁治権は現在のスイス、バイエルン、オーストリア、スロベニアからハンガリーにまで及びました。

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クロマティウスは、クリゾストモが死んだのと同じ年の407年、蛮族の侵入から逃れようとしているとき、追放先のグラドで死んだと思われます。

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クロマティウスはいくつかのテーマを特に好みました。まず何よりも「三位一体の神秘」です。彼は救いの歴史全体を通じて示されたこの神秘を観想しました。第二のテーマは「聖霊」です。クロマティウスは信者が教会生活における聖なる三位一体の第三の位格である聖霊の現存と働きを思い起こすように絶えず求めました。しかし聖なる司教クロマティウスが特に強調したのは「キリストの神秘」です。受肉したみことばは、真の神にして真の人です。みことばは完全な形で人性をとりました。それは人類にご自身の神性のたまものを与えるためでした。

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クロマティウスが特に好んだイメージは、嵐の海に浮かぶ船でした。すでにお話ししたように、クロマティウスも嵐のような時代に生きていました。聖なる司教はこう述べます。「この船が教会を表すことは間違いありません」(『マタイ福音書注解』:Tractatus LXI in Evangelium Matthaei XLII, 5, Scrittori dell’area santambrosiana3/2, p. 260)。

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最後に、この考察を終えるにあたり、クロマティウスの勧告の一つに耳を傾けたいと思います。この勧告は現代においても完全に通用します。『説教』の中でアクイレイアの司教クロマティウスは勧めます。「心をこめて、まったき信仰をもって主に祈ろうではありませんか。祈ろうではありませんか。どうかわたしたちをあらゆる敵の攻撃から、はむかう者への恐れから解放してください。主がわたしたちのいさおしではなく、ご自身の憐れみを顧みてくださいますように。主はかつてイスラエルの子らを、そのいさおしのゆえにではなく、ご自身の憐れみによって救い出してくださったからです。主が変わることのない憐れみの愛によってわたしたちを守ってくださいますように。そして、聖なるモーセがイスラエルの子らに告げたことを行ってくださいますように。『主があなたたちを守るために戦われる。あなたたちは静かにしていなさい』(出エジプト14・14参照)。戦われるのは主であり、勝利をもたらされるのも主です。・・・・主にこのようにしていただくために、わたしたちはできるかぎり祈らなければなりません。実際、主ご自身が預言者の口をとおしてこう述べておられます。『苦難のときにわたしを呼び求めよ。わたしはあなたを救い出し、あなたに栄光を与える』」(『説教16』:Sermones XVI, 4, Scrittori dell’area santambrosiana 3/1, pp. 100-102)。

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次回は「ノラのパウリノ」を扱います。

今回は、これにて...。

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