■第141回朝の横浜読書会レポート

皆さま、こんにちは。
朝の読書会（カフェ開催）のファシリテーターをしているyuuu_yです。

連日の猛暑が続いていますね～。
皆さまどうぞご自愛くださいね。
さて今回は第141回の朝読（通称「あさどく」）の様子をレポートします！

■2024年6月16日(日)  10:10-12:00
■参加者8名（男性4名、女性4名）初参加の方2名

1.『鉄鼠の檻』 京極 夏彦
⇒言わずと知れた京極夏彦氏の作品です。
ご紹介いただいた方は、この『鉄鼠の檻』 を原作にしたミュージカルも観に行かれたそうです！
ミステリーを原作にしたミュージカル・・・ストーリーには仏教が関わっているため（修行僧の屍とか、どんどん殺されていく仏弟子たちとか）演出でも仏教的なものがあったとか。それらも面白かったそうです。
皆さまもご興味がありましたら、原作と一緒にぜひミュージカルも鑑賞してみてください。

2.『光車よ、まわれ！』 天沢 退二郎
⇒ダークファンタジー、シュールレアリスム物語、とご紹介いただきました。（どうしよう、大好きなジャンルだ〜）
本作は1980年代の発表作で、子供向け作品。とはいえ大人も充分に楽しめる内容で、主人公が「敵」を打ち破る力を持つという光車を探すお話なのですが・・・。
続きが気になりすぎて積読リストに入れました。（笑）

3.『グリフィスの傷』 千早 茜
4.『透明な夜の香り』 千早 茜
⇒千早茜氏の2作をご紹介くださいました。
グリフィスの傷は短編集。透明な夜の香りは長編です。
長編は香りを題材にした小説です。主人公と調香師とそれらを取り巻く人々の孤独や人間模様が書かれています。
短編集は「傷」をテーマに10篇の作品が入っています。ガラスの表面についた目に見えないようなキズのことを繊細な文章で綴っている本短編は、初めて彼女の作品を手に取るにはちょうど良いかも知れませんね。

5.『カラフル』 森 絵都
⇒黄色い表紙が可愛い本をご紹介いただきました。
大人も泣ける不朽の名作青春小説です。累計100万部突破というのも頷けます。あらすじは生前の罪によって輪廻のサイクルから外れた主人公が天使業界の抽選に当たって再挑戦のチャンスを得る・・・から始まります。ラストはそうだったのか！と感動必至。
ぜひとも読んで欲しい一冊です。

6.『横濱建築 記憶をつなぐ建物と暮らし』 中井 邦夫
 ⇒横浜の建築物を紹介した写真集です。
横浜読書会は「横浜」なので横浜で開催している訳ですが（当たり前ですけど）個人的には横浜はレトロと近代の融合した都市だと感じています。
そういった昔ながらの風情の残る建物やホテルなどの写真は見ているだけでわくわくしました。あ～ここ知ってる！行ったことある！と皆なで盛り上がりました。

7.『阪堺電車１７７号の追憶』 山本 巧次
8.『ハーバードの個性学入門 平均思考は捨てなさい』 トッド・ローズ 小坂 恵理(訳)
⇒一冊目は大阪の路面電車を擬人化して主人公にした連作短編集です。
177号が、戦前から～戦後までに車内でおこった出来事を思い返し、時にはほのぼのと、時にはハラハラしながら乗客を見守り続けている様子が書かれています。最後はしみじみ読後感の良い終わり方で、大阪気質な電車（主人公）にほっこりさせられる一冊です。
二冊目は、現代の私たちが如何に「平均」に囚われているかが解る本です。
皆なと同じでなければならないとか、皆なより秀でていなければならない等の考え方の不合理さを解き明かしてくれました。

9.『『七帝柔道記Ⅱ 立てる我が部ぞ力あり』 増田 俊也
10. 『七帝柔道記Ⅱ 立てる我が部ぞ力あり』 増田 俊也
⇒皆さん、七帝柔道ってご存知でしたか？ 私は初めて知りました。
七帝柔道という寝技だけの特異な柔道が旧帝大（北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学）にあるそうです。
著者はそれに憧れて2浪して遠く北海道大学柔道部に入部。当時の様子を熱く書いた著作です。

11.『『送別の餃子 中国・都市と農村肖像画』 井口 淳子、佐々木 優(イラスト)
⇒最後にご紹介いただいたのは餃子の本です。中国の北方では人々は別れの時に、手作りの水餃子を囲んでその別れを惜しむそうです。（ちなみに出会った時は麺を振る舞うとか）80年代から中国の片田舎でフィールドワークをしてきた著者が、その過程で関わりあった人たちとの触れ合いを綴ったエッセイです。
装丁とイラストがとても素晴らしい本でした。オススメです。

ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

朝の読書会は日曜日の朝に、ゆったりカフェでやっています。
自分の好きな本を、ただただ紹介するだけの自由な読書会です♪
一日の始まりに皆さんもご一緒にいかがでしょうか？

ぜひ朝読でお会いしましょう！

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【投稿者】yuuu_y