見出し画像

3Dプリンタと型取りゲージで曲面にピッタリ合う部品を作る

曲面にぴったり合う部品を作りたい

ナーフというスポンジの弾を発射するおもちゃがあります.銃の形をしているものが多い中,こんな面白い形のものがあったので買ってみました.

これに3Dプリンタ製の部品を加えて工作をしよう思ったのですが,曲面で構成されていて物差しやノギスでの測定ではピッタリ合う部品を作るのは難しそうです.
曲面の測定というと3Dスキャナが思い浮かびます.近年だいぶ安くなってきたようでAmazonを見てみると10万円くらいで買えるものもあります.これはこれで面白そうなのですが,気軽には買えず,まずは古典的な型取りゲージで挑戦してみることにしました.

型を取る

今回は固定用の部品ができればよいので,3か所だけ型を取ります.位置合わせとキズ防止のため,マスキングテープを貼って印をつけました.これに型取りゲージを押し当てて型を取ります.

3DCADに取り込む

型取りゲージというアナログから,3DCADというディジタルへの橋渡しはデジタルカメラです.写真を撮ってパソコンに読み込みます.
多くの3DCADは写真のような画像ファイルも読み込めると思います.私が主に使っている3DCADはDesignSpark Mechanicalですが,これも画像ファイルを読み込めます.読みこんだら実物大に調整して,型取りゲージをなぞってスケッチを作成します.

3枚の写真それぞれについてスケッチを作成し,厚みを付けて立体化しました.

ひとまずこの状態で3Dプリンタで造形し,実際に合うか確認してみました.結構いけそうです.

型取りに問題はなさそうなので次に進みますが,DesignSpark Mechanicalは対称コピーの機能が無いのでこの時点でコピーと180°回転で反対側も作ります.(Fusion360やFreeCADは対称コピーの機能があるようです.)

部品を仕上げる

ここまで来ればあとは普通に平面で構成できるので簡単です.
ナーフを挟み込んで止めるため,ネジを入れる穴や,その他部品を付ける部分を描きました.

3Dプリンタで出力するとこんな感じです.だいたいきれいにできました.

できあがり

この部品を使ってこんなものを作りました.リモコン操作で自走と弾の発射ができます.一発だけですが.
このナーフのトリガは結構硬いのでナーフとギアボックスの固定がしっかりしてないとトリガを引けないのですが,ピッタリ合う部品が効果を発揮し,ちゃんとトリガを引けました.



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?