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【映画鑑賞記録】関心領域(ジョナサン・グレイザー監督)



 アウシュビッツ収容所と壁一枚隔てた家に住む家族の記録。

 緑に囲まれた庭園と白い家、幸せな家族が無視し続ける壁の向こうの非日常に背筋が寒くなる。それでも無視しきれない部分(壁の向こうからの怒号や焼却で出た灰など)が“日常”に染み出したり。

 映画を見ていく中で主人公の男性はアウシュビッツ収容所の司令官としての仕事を奥さんに話したり、子供たちが囚人と看守ごっこで遊んでたりなど、所々ヤベェと思わせる演出が固定カメラで淡々と流れていく。

 また、壁の中では何が行われているのかを直接映すのではなく、音や主人公たちの会話から想像させることに、無関心と関心と狭間や、物語の隠れた残酷さを感じさせる。

 様々な方向に想像力を掻き立てられる映画でした。

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