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The Gift 〜「愛が使える自分」を思い出す。

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『グッドバイブス ご機嫌な仕事』の倉園が新刊『The Gift』をnoteに公開しながら執筆します!  私たちは職場や家庭に抱く怒りによって、いつしか「愛だけは使わずに身体を動か… もっと読む
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#愛

Gift 12 〜 静かに穏やかに「愛とギフトのしあわせな循環」に帰る

◎ 手段に格下げされたロールと永遠に満たされない心 ここで、11話にわたって続けてきた「愛」をめぐる探索を振り返ります。 Gift 02で「人生とは何かを手がけること」と書いたとおり、私たちの日々の暮らしはさまざまなロールに彩られています。そこで私は、 「あらゆるロールをいい感じで手がけられていれば、人生もしあわせであるはず」 と考えました。 この仮説には、 「私たちがしあわせを感じられる時間はいまここしかない」 という当然の前提があります。 「いまここ」のほ

Gift 04 〜 ぼやかされた「微かな怒り」によって愛が使える自分を失う

現在の職場に初めて出社した日や、一緒に暮らすパートナーと初めてデートした日、いまでも続けている趣味の集まりやボランティア活動に初めて参加した日など、初の体験を思い出すと、そこにはたいてい「愛が使える自分」がいます。 そのあなたは、慣れない状況に少し緊張しながらも、前章で書いた「形のないもの」を惜しみなく発揮して目の前のロールをひとつずつていねいに完了させていたはずです。 そこから現在に戻ってみると、自分の心が大きく変わったことに気づけます。いまでは、どの仕事も「最良の形に

Gift 03 〜 私たちを動かす「形のないもの」は何から生まれるのか?

前章の問い「私が何をすれば、ひとつのロールは完了するか?」をイメージすると、真っ先に身体の動きが思い浮かぶのは、私たちが映像で記憶をたどるからだと思います。当然、そこには「形のないもの」は写っていません。おそらく、仕事の日報や週報にも「目に見えないもの」は書かないでしょう。 けれども、間違いなく私たちはカメラでは撮れないものを使っています。もう一度、作家が人物を描写するように「そのとき私は何を感じているか?」まで踏み込んで「来客に一杯の飲み物を出す」というロールをたどってみ

Gift 02 〜 人生をしあわせにする方法は日々の「ロール」に隠れている

一日の終わりに「今日は何をしたか?」を大ざっぱではなく、つぶさに振り返ってみると、私たちがいかに多くのことを手がけながら暮らしているかわかります。 朝はもろもろの仕度をして、人によっては職場や何かの集まりに出かけ、夕方までやるべきことに従事し、夜は趣味や娯楽や勉強や家族の相手など、それぞれの日課をこなします。移動や休憩のあいだも、いまならスマホを取り出してその場でできることを見つけるでしょう。 おそらく「起きてから寝るまでのあいだに、何もしていない時間はどのくらいあるか?

Gift 01 〜 興味と「知りたい!」想いを取り戻して心を探究する

子どもは新しいものを見つけたり、人や生きものの不可解な行動を目撃したりすると、間髪入れずに「これは何?」「なぜそんなことをするの?」と聞いてきます。 私も物心ついたときから質問魔と呼ばれるほどの聞きたがりで、まわりの大人からはよくウザがられていました。しかたなく、親から買ってもらったポプラ社の『なぜなぜ文庫』を開いては、自分の疑問に答えてくれそうな「ひるとよるはなぜあるのですか」「あめはどうしてふりますか」「おとはどうしてつたわるか」といった章を読み漁っていました。 この

Gift 00 〜 Ver.2.0として再始動しました

たくさんの方にこのマガジンをフォローしていただいたにもかかわらず、今年の5月に執筆を始めた『The Gift』は、残念ながら4話めで更新が止まってしまいました。やはり、物語の形でシナリオを交えながら書くという企画は、いまの私の手に負えるものではありませんでした。 ここは潔く「ギブアップ」宣言をして、新たな気持ちで再始動しようと思います。第2稿はいっさいの演出なしで、私の13年にわたる探究の結果と想いをストレートに綴ります。おそらく、この形で頓挫することはないでしょう。 ど