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進路コンサルについて

中学2年のころ、将来、自分はどうなるのか、を考えます。「サラリーマンや公務員は違うな」と感覚的には思っていました。では、何になるのか、ここから私の模索が始まります。

進路を考えるうえで、どうしてもコンサルが必要になるでしょう。高校生のころ、教室には蛍雪時代なる大学入試情報誌が置かれていました。しかし、3年間を通じて、誰も読んでいるところを見たことがありません。

私も1年次の最初だけ、少し読みましたが、蛍雪時代は電話帳を3冊分ぐらいの厚さがあって、とてものこと、丁寧に読む気になれず、あとは放置していました。

学校、教員側も大学の組織や入試の仕組み見たいなものにはろくに触れず、ただ、自分で調べろ、という姿勢だったのでしょう。今にして思えば、あまりに不親切というか。

大学に進学して、卒業して、ようやく自分が専攻したのは物理、土木だったことを理解します。高校では理系クラスを選択し、理科では物理か生物か選択制なのですが、私は生物を選択し、生物で大学を受験します。

果たして、大学2年次の専門の授業、理解がまるで追いつかない。試験では60点(及第点)に及ばず、再試験になるのですが、その際、及第点に及ばなかったものは1人づつ、教授の部屋に呼ばれ、「お前は勉強してきたのか!!×××××××××!!!!(数十秒に及ぶ呪文)」で罵倒されたものです。

大学1年の4月の最初のガイダンスで、この学科は物理系の学科だから、高校時に生物を選択し、受験したものは2年になるまでに高校物理を勉強しておくこと、と説明があれば、物理を勉強したでしょう。

あるいは、それは知らなかった、高校ではせっかく、生物を選択したんだから、大学でも生物系の学科に変更したい、と希望する学生がいれば、学科変更の相談に学生係は応じるべきでしょう。

また、農業という業界は文系、法文学部の学生も必要とされているわけで、必ずしも、理系、農学部卒の人だけが農業という業界を構成しているわけではないのだと。その場合、自分は理科、数学より、社会、国語のほうに適性があると考える学生がいれば、農学部から法文学部への変更にも、学生係は応じるべきでしょう。

そもそも、こうしたキャリア形成は小学生のころから、丁寧に教えてほしいところ。大人でもよくわかっていないであろう、世の中の仕組み、みたいなものを早いうちから伝えてくれたら。

さらにいえば、私は国際公務員を志望していましたから、そもそも何を専攻すればいいのかすらわからない。経済学なんですよね。国際政治学と国際関係論ではなく。

また、国際機関の職員は修士以上の学位と英語が必要になります。だから、アメリカの大学院に、ということなのですが、そこへ行くには東京大学の大学院を経るか、日本の高校からアメリカの大学を経由することになると。

つまり、地方の国立大学からはアメリカの大学院に行くルートはないのだと。そのことも知っていたかったですね。

それから効率の良い、英語の勉強の方法も。これは別の記事でも書きましたが、英字新聞を読む、CNNを視聴する、を基礎に置くべきで、ラジオ英会話には時間をあまり割く必要はないのだと。

何より、国際機関の職員の実態。幹部職員の多くは国家公務員の出向組であって、彼らは所属元の省庁の意向を受けて動いているのと。だから、国際機関といえど、その決定や判断は大国の意向を濃く受けていると。

外務省の外郭団体、JICA(国際協力事業団)、ODA(政府開発援助)の元締めですが、そこが為す事業は財界の意を受けたものです。財閥系の企業がインフラを整備し、後から大企業が進出していく、やっていることは、戦前の植民地経営のそれと本質は変わらない。

JICAが実施している、青年海外協力隊にしても、柔道の指導のような企業活動になじまない部分はボランティアが担っている、ということなんですよね。

国際協力というのであれば、政府機関や国際機関を介さない民間の活動団体もありますし。そのためには、医療者か、農業技術者か、土木技術か、そうした技術を獲得していく。そのうえで、40代、50代以降、その技術を活かせる場所を求めると。

そうした人生設計を含め、実際に支援活動をしている団体とも連携しながら、現在の小中高校生を対象にキャリア教育を施せたら。

政治家もそうですね。将来、政治家になりたい、でも、どうやったらなれるのか。一番手の進学校に行き、難関大学へ進み、そこから大企業の正社員か国家公務員になり、そこから国会議員を目指す、というのが一般的なルートなのでしょう。

ネットがあれば、そうした知識は検索もできます。図書館、書店、ネットなどを利用した「調べ方」を児童らに教えるのも大事ですが、大人たちから世の中の仕組みを子供たちに伝えていくべきでしょう。

専門学校なんかもそうですね。とりわけ、サブカル系。入学試験もなしに、誰でも入学させる、それでいて、まともに就職できるのは1割ぐらいでしょう。

理容師、美容師業界もそうですね。長時間労働、低賃金、人間関係…やめていく人達も多い、こうした事情についても、働く現場、とりわけ、去っていく人たちの声をいかに今の子供たちに伝えるか、漠然とした希望だけではやっていけないのだと、知ってもらわねば。

そして、今の私が高校1年の4月の時点の私に助言できるとすれば、県外の大学、法文学部、法学科へ進み、弁護士になることを勧めたかもしれません。

世の中を変える、影響を与える、指導的立場に立つ、というのは政治家か、弁護士か、ですよね。事案によっては大学教授やジャーナリストもいるのでしょうが。とりわけ、弱者の側に立って活動をするとなれば、これは弁護士でしょうか。

弁護士から政治家へ転じることも可能ですし、実際、弁護士出身の国会議員も珍しくありませんし。

弁護士というと、イジメ、体罰、虐待、DV,障がい者、ホームレス、等何かの被害や理不尽、不遇な人や弱者の側にたって、活動することができますから。こうしたことを知っていれば、あるいは高校生の頃の私は弁護士を目指したかもしれません。

10代のころの決定や時間の使い方がその人の人生のほとんどを決めてしまう。そのことを思えば、専業のキャリアコンサルを置くべきだろうと思う次第です。

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