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共有地(コモンズ)の悲劇 について

こんにちは、自然大好きアドバイザーのE&H(エコ&ヘルス)です。

 環境問題を考える際の入り口の知識と聞いています。この話は10年以上前に聞いたものですが、ますますこの問題は、大きく深刻になっているように感じます。共有地(コモンズ)の悲劇とは、米国の生態学者ギャレット・ハーディン氏が1986年にサイエンス誌に投稿したことから広がりました。

 共同牧草地で個々の酪農家が多くの利益を求めている状況で、他の農家が一頭でも多くの放牧をすることで経済的には合理的になるが、過剰放牧が起こります。そのためすべての酪農家が共倒れしてしまう結果になります。合理的に行動する限り、人は限界を超えていくということに警鐘を鳴らしたといえます。現在の地球温暖化やオゾン層の破壊など地球規模で起こっている問題もこれに通じる話であります。

 コモンズの悲劇が起こる条件の一つに誰でも利用できるオープンアクセスの問題があります。その対策としてとられているのが、行政が利害関係者に有償で所有権や独占権を与えて管理する方法です。例えば「電波周波数」「海洋資源:マグロなど魚」「地球温暖化:浮遊する温暖化ガスの制御」があります。共有地の問題を解決する方法は、共有地を分割して私有地にすることですが、環境のようなグローバル規模の問題には、分割が不可能なものが多いです。これらの解決のためには、世界の有識者の知恵・力を結集して、グローバルなルール作りが必要と思います。

また、身近な内容での私の考えですが、自由という考え方は、尊重されるべきですが、自分の自由度が行き過ぎると他人の自由を侵す領域に入ると思います。法律などで縛られない範囲で、個人個人が一定の自己的に制約を持つ事が必要であると思います。それを、「マナー」とか「エチケット」などといろいろな表現で呼ばれていると思っています。類似語として、作法、道理、正道、品位、品格など多くあります。

 ふと我に返って、紳士・淑女の意味を改めて辞書で引いてみました。「教養があり、品位があって、礼儀正しい男性と女性」改めて認識しました。この原稿を書いていて、「紳士・淑女」を目指したいし、目指していただきたいと感じました。このような人が増えると戦争もなく平和で幸せな世界が広がると思います。    

参考情報

1.ヨハン・ロックストローム;マティアス・クルム著、谷淳也、森秀行 訳「小さな地球の大きな世界プラネタリー・バウンダリーと持続可能な開発」丸善出版、2018年
2.「コモンズの悲劇とは」 https://eleminist.com/article/981


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