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グリーンウオッシュ(greenwash)

こんにちは。住環境アドバイザーのMadayoです。

2か月ほど前のことになりますが、10月24日(月)放映されたNHKの「クローズアップ現代」を覚えていますか?そんな古いもの今頃言われても!ですよね。

プラスチック廃棄物の削減をめざす新法「プラスチック資源循環促進法」が2021年6月に成立しました。そして、その法に先立って、2020年7月からコンビニやスーパーで、レジ袋が有料化されました。この法の目的は、プラスチックの廃棄物を減らすことと、私たち消費者に対するその意識付けにありました。

現在、みなさんはスーパーに買い物に行くときにはエコバッグを持って行くことが習慣になっていることと思います。Madayoも当然のごとく、持参が当たり前になっているのですが、このエコバッグは、地球温暖化対策のためには、50回~150回使い続けなければ、(レジ袋と比較して)温暖化対策にはならないというセンセーショナルな内容でした。

その他にも、大手のコーヒーチェーン店が推奨しているリユースカップは100回使っても、まだ使い捨てカップのほうがエコ (CO2排出量が少ない) という結果だったのです。

使い捨てを止めて、リユースを促進しようという考えは、絶対に進めるべきなのです。それは、廃棄されるプラスチックが海洋汚染につながることを防ぐ目的からは推奨されることなのですが、温暖化防止という目的からは、たとえばリユースカップはお湯で洗浄しなければならないため、そのお湯を作る過程で排出されるCO2の量が、プラスチックのカップを作る過程で生じる量より多くなる。またエコバッグを作る過程で生じるCO2の量が、レジ袋50枚から150枚と同じ量排出されるということなのですね。

「リユース」という言葉だけで環境に優しいと思っては大きな誤解を生みます。原料の調達から輸送、製造、消費、廃棄までのライフサイクルの中で、どの工程でどれだけの温室効果ガスが排出されるのかを確認する必要があるわけです。

でもねえ、わたしたち消費者が、ひとつひとつそんなこと調べて買い、使うことなんてできません。やはりメーカーなり行政側が、根拠のある正確な情報を提供してくれなければ、エコという言葉に釣られて買い物をしてしまいますよね。

その情報提供について、グリーンウオッシュ(greenwash)があります。「環境」を意味するgreenと、「ごまかす」という意味のホワイトウオッシュ(whitewash)との造語です。ライフサイクルの全ての工程で、温室効果ガスの排出を正しく証明できず、イメージだけでエコだと宣伝することをグリーンウオッシュと呼びます。

私たちは環境問題を背景に、(1)どの問題に対して有効で、また他の問題を引き起こすことはないのか。(2)根拠となる数字(3)ライフサイクル(全体像)は、環境に対して総合的に良いものなのか等をしっかり把握する必要があるのですが・・・ 

そのような内容の番組だったのです。繰り返しますが、行政やメーカーがしっかりと正しい情報を提供すべきだと思う次第です。そして、私たちはやはり限界があるものの、賢い消費者となるべく、できる限り上記情報収集に努める必要があるということは言うまでもありません。

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