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トリチウムって何?パート1

こんにちは。くらし活き活きアドバイザーの晴兵衛です。

最近でこそコロナ報道の影に隠れていますが、政府は福島第一原子力発電所
の冷却に使われた処理水を海洋放出する方針を決め、リスクコミュニケーシ
ョンに力を入れています。これは、処理水にトリチウムと呼ばれる放射性元
素が含まれているからです。一体、このトリチウムとは何でしょうか。

私の頃は、中学校の理科の授業で元素周期表を習った記憶がありますが、元
素記号1は水素(H)、2がヘリウム(He)と続きます。水素の原子は、原
子核に1個の陽子(プラスの電荷を帯びた粒子)があり、その周りを1個の
電子(マイナスの電荷を帯びた粒子)が取り囲んでいます。これで、電気的
にはプラスマイナス・ゼロです。身近な風船などに使われるヘリウムガスは
2つの陽子と2個の中性子、それから2個の電子で出来ています。ここで中
性子が登場しますが、中性子とは、文字通り電荷をもたない中性の素粒子で
重量は陽子とほぼ同じです。

では本題に入ります。
トリチウム(三重水素とも言います)とは水素の仲間で、原子核に陽子1個
と中性子2個、そして電子1個からなる原子です。この状態は不安定なので、
崩壊して、安定なヘリウムになろうとします。この崩壊の時に放射線が放出
されるという訳です。トリチウムの半減期(放射能が半分になるまでの時
間)は、12.3年と言われています。

なぜトリチウムができるのか?原子力発電所についていえば、核分裂などの
過程でトリチウムが発生します。

実はトリチウムは自然界にも普通に存在しています。地球には、常に宇宙線
が降り注いでおり、それが大気中の窒素や酸素からトリチウムに変化させま
すので、雨水や空気中にも含まれています。古代よりそのような環境の中で
人類は生き延びてきています。
以下、パート2に続く。

参考図書 小島正美編集  みんなで考える トリチウム水問題
引用 経済産業省ホームページより 

#トリチウム #リスクコミュニケーション #消費生活アドバイザー #処理水

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