見出し画像

南海トラフ地震について考える

こんにちは。コミュニケーションアドバイザーのこてつです。

2024年1月1日、震度7にも達する「令和6年能登半島地震」が発生し、広範囲に甚大な被害が発生しました。現在も懸命の捜索および復旧活動が続いています。震度7以上の地震を観測したのは1995年の阪神淡路大震災以来19年ぶりの出来事となります。今後もこのような大規模地震が、日本全土で発生する可能性があります。特に以前から注目されているのが「南海トラフ地震」です。

南海トラフ地震は、駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界を震源域として約100~150年の周期で繰り返し発生してきた大規模地震のことです。前回の発生は1944年の「昭和東南海地震」と1946年の「昭和南海地震」であり、これから約80年が経過しています。次の発生の可能性は今後30年以内に70%~80%程度とされています(気象庁地震火山部、2023年12月7日発表)。過去の記録から、南海トラフ地震の約40~50年前には西日本の内陸部で大地震が発生する傾向があります。阪神淡路大震災から既に約30年が経過していることから、今後30年以内に再び発生する可能性は高いと考えられます。

前回発生した南海トラフ地震は南海トラフの東側で発生した「昭和東南海地震」(三重県南東沖)と西側で発生した「昭和南海地震」(和歌山県南方沖)になります。これは最初に日本の下に沈み込んでいるプレートの半分が崩壊し、後で残りの半分が崩壊する現象で、これを「半割れ」と呼んでいます。「昭和南海地震」は「昭和東南海地震」の2年後に発生したのに対し、江戸時代の1854年に起きた「安政東海地震」と「安政南海地震」の間は、わずか30時間後でした。なお、プレート全体が一度に崩壊する場合を「全割れ」と呼び、江戸時代の1707年の「宝永地震」がこれに該当します。詳しい情報は下記の気象庁火山地震部の資料(南海トラフ地震に関する情報について)を参照ください。
【気象庁ホームページ】
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/minkan/koushu190620/shiryou1.pdf

南海トラフ地震の影響に関して、筆者の実家がある香川県においては、最大震度6強および津波の推移予想がおおよそ3~4mとなっています。太平洋側だけでなく、瀬戸内海側でも相当な被害が予想されます。南海トラフ地震に対する注意事項やハザードマップは各自治体で提供されていますので、一度内容を確認することをお勧めします。地震発生時には、適切な避難場所に迅速に避難することが原則です。ただし、本当に真夜中に避難できるのか、また高齢者の場合はどうなのかなどを考えると、大地震を想定した家づくりということも重要な要素になるのでは思いました。

参考情報として、一般財団法人日本建築防災協会のホームページには、「誰でもできる我が家の耐震診断」というツールがあります。これは、1~2階建ての木造住宅に関して、10項目の質問に答えるだけで耐震診断の必要性を判定するものです。絶対的な診断ではありませんが、診断ポイントを理解するための手がかりとなりますので下記のホームページにアクセスしてみてください。診断結果に対して対策が必要と思われる場合は、各自治体が耐震改修工事の補助金を提供していることもありますので、居住地の自治体ホームページを参照することをお勧めします。
【日本建築防災協会のホームページ】
https://www.kenchiku-bosai.or.jp/taishin_portal/daredemo_sp/index.html

今回は能登半島地震を通じて、地震災害の深刻さを再認識すると同時に、これが他人事ではなく身近な問題であることを理解してほしいと考え、南海トラフ地震と家屋の耐震について紹介させていただきました。南海トラフ地震について考える

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?