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私のリラクゼーション  ~奈良 正暦寺にて~

こんにちは、メンタルアドバイザーのにんじんです。

木々の新緑の美しい季節ですね。
皆様は、仕事に追われた時、人間関係に疲れた時、緊張状態が続いた時等々、どうやって穏やかな心を取り戻されていますか?
心許せる人と楽しいおしゃべりをする、美味しいものを食べる、ゆっくり眠る、楽しい映画を見る等々たくさんありますよね。

ざわついている心を穏やかにしたい時の選択肢の一つに、私は寺社仏閣をよく訪ねます。ホッとするお香のかおり、穏やかなお顔の仏像と対面する静かな時間、聴いているだけで心が落ち着いてくる声明、そこに居るだけで心が穏やかになってきます。

先日、青もみじの美しい奈良の正暦寺に行ってきました。
ここは四季折々に、度々訪れる大好きなお寺です。

正暦寺は992(正暦3)年、一条天皇の勅命を受けて創建されました。
創建当初は、堂塔・伽藍を中心に86坊の塔頭が建ち並び、威容壮麗を誇っていたそうです。
1180(治承4)年、平重衡の南都焼き討ちの際に全山全焼、一時は廃墟と化します。その後、1218(建保6)年、興福寺一乗院大乗院住職信円僧正により法相宗の学問所として再興し隆盛を極めました。
江戸時代以降は衰退し、ほとんどの堂塔・伽藍は失われました。
現在では、福寿院客殿と本堂・鐘楼を残すのみとなってしまいました。
長い歴史を経て、正暦寺は静かにたたずんでいます。

山に囲まれたこのお寺の中を菩提仙川が流れています。
さらさらと流れる水の音に心がすっと洗われます。川岸の木陰にシャガの花を見つけました。秋には秋明菊(シュウメイギク)が咲いていたのを思い出します。冬には赤い実をつけた南天があちこちに見られます。

ここには3000本を超える楓があり、秋には紅葉をめでる人で賑やかになります。今回は新緑の楓が私を迎えてくれました。

春には福寿院の縁側に座りお庭を眺めていると、満開の山桜の花びらが、ひらひらと舞い降りてきます。遠くに鶯の声を聴きまさに至福の時です。今回、桜はすでに葉桜になっていましたが・・・。 

福寿院には、孔雀明王(像鎌倉時代の作)が安置されています。
孔雀に乗った仏様で、孔雀の羽を後背としています。孔雀はコブラなどの毒蛇を好んで食べ、その毒に非常に強いことから、災難や災害、煩悩等の毒を取り除き、それらから人々を守護する仏として信仰されてきました。
不動明王のような憤怒の顔立ちではなく、優しいお顔の明王です。

今回は、白鳳時代に作られた秘仏の薬師如来には会えませんでしたが、
静かな境内を散策し、穏やかな心を取り戻し帰路につきました。

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