実家売却 ~不動産会社との契約~

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                       2020/04/24 第567号
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【  実家売却 ~不動産会社との契約~ 】

こんにちは。消費生活のウソ・ホントを考えるアドバイザーのゆうりんです。

実家売却への道のり。シリーズ3回目になりました。この間に私たちの生活は新型コロナの影響で急激に変わってきました。収束しても、これまでの当たり前が通用しなくなるかもしれません。ただ不動産の世界ではすでにその現象が始まっています。それについてはシリーズの最後に書きたいと思います。とりあえずはこのまま続けていきます。お付き合いください。

前回は不動産会社を決めるまでについて書きました。今回は「不動産会社との契約」についてです。家を売るためには不動産会社と契約する必要があります。契約には「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」と3つの形態があります。

「一般媒介」は複数の不動産会社と契約が結べます。契約した会社すべてに家を売ってもらうことができるのです。対して「専任媒介」と「専属専任媒介」は1社としか契約ができません。まずは「一般」にするか「専任」にするかを決めます。

「一般」は、契約した会社それぞれが営業してくれるので良さそうに思いますが、その分こまめな連絡も必要になります。例えば、A社から物件見学の連絡がくれば、全社にその旨を伝えなければなりません。また販売状況の報告やレインズ(不動産業者間の情報サイト)に登録する義務もないので、きちんと営業してくれているのかがわかりにくいところがあります。さらに売買契約を他社に取られるかもしれないからと、真剣に売ってくれない会社も出てきます。

「専任」は、販売状況の報告義務があるので、現状を把握しやすいというメリットがあります。またレインズへの登録も義務化されているので、多くの業者が物件を目にするため、早く売れる可能性が高まります。ただ1社に任せるので、力量があるかないかで結果は大きく変わります。中には「囲い込み」をする業者もいるので注意が必要です。「囲い込み」とは売主だけでなく買主からの手数料も得るために、「すでに交渉中」などと偽って、他社からの買主紹介を受け付けないようにするものです。あまりに売れない時は、こうした可能性も考えなければいけません。

さらに「専任媒介」と「専属専任媒介」では細かな条件が変わります。「専任媒介」なら契約者自身が買い手を見つけることも可能なのですが、「専属専任媒介」ではできません。また販売状況の報告も7日に1回と「専任媒介」の14日に1回よりも厳しい規定があります。

うちは3社に査定をしてすでに不動産会社の選別を行ったので「専任媒介」を選びました。まだどこが信頼できる業者か判断できないなら「一般媒介」から始めて見極めるのもいいかもしれません。物件が人気地区にある場合も「一般媒介」なら、業者間で競争が起り、高い価格で売れる可能性も出てきます。契約形態は、自分の物件の特徴や希望を考えて選ぶことが大事です。

最後にどの契約を選んでも、途中で変更は可能です。思った結果が出ないと感じた時は、早い段階で不動産会社や契約の見直しをお勧めします。不動産売買はスピードが勝負です。特に初めの3か月はとても重要です。業者任せにせず、売主も積極的に関わっていくことが良い結果につながります。=============================================
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