音に涼をとる

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                    2019/08/16 第531号
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【音に涼をとる】

こんにちは。和のこころアドバイザーのゆうです。

梅雨明けと同時に毎日暑い日が続いております。夏バテなどしておりませんか?そんな中、少しでも涼しげなお話を。

自宅の縁側には、お土産で買ってきた南部鉄の風鈴を吊り下げています。
少しの風に涼しげな音を奏でてくれます。
「音に涼をとる」というのは日本独自の文化ではないでしょうか。
風鈴はお好きですか?
ガラスや鉄、銅、陶器など素材も幅広く、奏でる音色も違って、金属製のものは、リーンと長い音が響き、ガラス製のものは、チリンチリンと短い音がします。

風鈴の由来にも諸説あるようですが、その1つ。
お寺の軒に吊り下げられている「風鐸(ふうたく)」というものが、あります。
これは、青銅でできていて、強い風が吹くとカランカランという、やや鈍い音がします。
強い風は流行病や悪い神をも運んでくると考えられていたことから、まよけの意味で軒に吊り下げられていました。この音が聞こえる範囲は聖域であるので災いが起こらないと言われていました。
強い風と共にやってくる疫病や魔をよけるために器物として用いられてきた、青銅製の風鐸でしたが、気温湿度があがり、菌が繁殖しやすく病も広まりやすい暑くなる時期の魔除け道具、すなわち暑気払いのための器具として、次第に定着していったようです。

最近は住宅事情もあって、なかなか風鈴の音を楽しめないですが、池上本門寺では、『500個の風鈴の音を聴く』という催しがあるようです。
池上本門寺の仁王門から五重塔にかけて立つ木々に取り付けられた南部風鈴500個が鳴らす涼やかな音色を堪能できるようです。機会があれば、一度行きたいものです。

ガラス製の江戸風鈴、鉄製の南部風鈴のほかに兵庫県姫路市では明珍(ミョウチン)火箸の風鈴もあります。紀州では、紀州備長炭風鈴もあるようです。
それぞれに音も違いますので、お気に入りの1つを見つけて、暑い夏を乗り切りましょう。
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