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自然であること

今年のコナラの葉はとても素敵な色になった。

真っ赤には染まらなかったものの、今までにない好い色なのだ。

葉っぱの外側から中心へ、茶色→橙や朱色→黄色→緑と滲んだ水彩絵の具のようなグラデーションになっている。

滲み方も、色の出方も、葉っぱ一枚一枚が違っていて本当に美しい。


昨年末も同じように感じていたのだが、

世間の喧騒に配慮してくれているのかと思う程に

一年を通して自然がとても穏やかで、優しく寄り添ってくれた。

例年以上に穏やかな四季が流れていた。

もしテレビやネットが存在していなかったらきっと、なんて穏やかで心地良い年だったのだろうと感謝が溢れてしまうほどに。

植物も、鳥や虫達も、気持ちよさそうに暮らしを営んでいた。


私も自然と調和するように暮らしていたい。

そう思うようになったのは、過去の仕事や経験から、自然な状態から離れれば離れるほど苦しく行き詰まると痛感したからだ。

自然を下に見るように真逆へと突き進んで苦しくなった。

人間の生命力を信頼せず、不安から突き進んで行き詰まった。

そうしてはじめて気付いたのだ。

自然には(身体にも) 足りないものは何もない。人間の都合で悪だと決め付けていいものもない。

よかれと思って手や口を挟む程に上手くいかなくなるように、

そのままを尊重する方がずっと上手くいくということを。


そして何より、私自身が、自然に近い暮らしが心地好いのだ。

田舎で生まれ育ったからなのか、生き物としての本能なのか、ほっとする。安心する。

原点に、自然に、帰りたくなる。


最近よく、水族館の水中トンネルを歩くようなイメージを思い描く。

トンネルの周りには渦を巻くように社会の色んな流れが飛び交っている。

だけど私の前にはぽっかりと静かで安心な空間が延びていて、自分の目指す方向にまっすぐ歩いていく。

その先に明確な理想像はない。

自然と調和する方向に向かって、その時に出来ること、その時に好きなことを楽しみながら

私なりの調和を少しずつ創っていきたい。

堂々と、楽しみながら進むだけだ。

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