石田和也さんの浮遊感を放つグラス
画像は、気鋭の備前焼作家、石田和也さん作のグラスです。
その奇妙な存在感に興味を惹かれました。
備前焼なのに、見た目が無機質なのです。すなわち、表面が平滑で、光沢があり、フォルムも中性的で、人造的な正・楕円形のくぼみが付けてあります。
不思議な浮遊感を放っていて、地球上の物質ではなくて、反重力の性質をもった異次元宇宙の物体の様です。・・ベルギーの画家、ルネ・マングリットの代表作「ピレネーの城」を連想しました。
マグリットは固定観念を打ち破り、思考の自由さを求めた人でした。石田和也さんも固定観念を破ろうとされているのかもしれません。
倉敷一陽窯・主人の木村道大さんによれば、石田和也さんによる、このシリーズの製作はこれで打ち切りとのことでしたが、次々と繰り出される石田さんによる新たな試みが、これからも楽しみです。
追伸
姫路市立美術館は、ベルギーの近代美術の収集に力を入れており、収集したマグリットの作品群を随時公開しています。
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