植山黄世さんの器と涼やかな風の音

画像は、倉敷市出身で、現在、岡山市中区で開窯している陶芸家、植山黄世さん作の小鉢とマグカップです。植山さんは、生活場面に馴染む、シンプルな普段使いの器を製作されています。

そんな植山さんの器を使っていて、たまたま指が高台の底に触れたとき、ハッとしました。植山さんの陶器には、粒が粗い土が用いられていますが、高台の底が、よく研磨されいて、絶妙の滑らかさです。でも、磁器のようにすべすべではなくて、指でなぞると、細かな振動が伝わってきて、心地よいくすぐったさがあります。高台の円周をぐるぐるなぞっていると、涼やかな風の音がしました。

画像1

器は、高台の底にも細やかな作家の心遣いがあって、しみじみと楽しめるのですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?