平岡珈琲〜百年珈琲と手作りのドーナツ〜

画像は、大阪の御堂筋界隈にある老舗珈琲店「平岡珈琲」です。

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創業はなんと大正10年(1921年)です。100年近くも、ビジネスの中心地で生き残ってきました。SNSの世界で全世界的に有名なようで、小さな店内は海外からの旅行者で満席でした。聞き耳を立てると、ドイツ語や中国語が飛び交っています。

私はいつも、名物の百年珈琲と手作りのドーナツを注文します。セットで税込み600円です。

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珈琲は、明るく心地がよい苦味がする、ソリッドで力強く、空間の形がしっかりと感じられる逸品です。苦味というものは舌先ではなくて、奥舌から軟口蓋で感じるのだと認識させられます。筆者の中ではNo.1のひとつです。ドーナツは、外がカリッとしていて、中がふんわり軽くて、和三盆のような自然な甘さがします。それでいてホットケーキ・ミックスの香りがして、懐かしい感じです。

マスターも店員さんも、とてもやさしいので、はじめて入店しても安心です。マスターは観光客との自撮りに、にっこり笑って収まって下さいます。筆者も、マスターとプライベートの話をする名誉にあずかり、マスターの小川流水さんは、3代目で、武道家であることも知りました。

以前はビジネス街に立地しているので商用で使われることが多く、週末が休みでしたが、今は観光客が主体になったので、土・日は開いていて、月・火が定休日です。いつのまにか店内は禁煙になって、過ごしやすくなっていました。メニューだけでなく、こうした時代に合わせた柔軟性も、長く生き残ってきた極意なんでしょう。

(2019年10月20日撮影)

追伸

平岡珈琲の現マスター、小川流水さんの日常がNHKの番組で全国放映されました。

NHK BSプレミアム:新日本風土記 大阪船場(2021年3月14日放送)


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