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maruさんの猫によるフェルメール作「牛乳を注ぐ女」の再現〜親子猫によるアクロバット演技〜

フェルメール作「牛乳を注ぐ女」は数少ないフェルメール作品の中でも、傑出した作品と賞賛されています。筆者は、1998年に国際義肢装具学会でオランダを訪れた際に、アムステルダム国立美術館で本物に出会いました。

絵は、ありふれた庶民の日常を描いていて、女性が台所で、牛乳を温めるために、壺から土鍋に注いでいます。女性の衣装は、青と黄色のコントラストが印象的です。壺の注ぎ口から流れる牛乳は、濃くがっしりとした、とろみがある液体の質感が見事に表現されています。

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フェルメール作「牛乳を注ぐ女」(1660年)アムステルダム国立美術館蔵 *

今回は、陶芸家maruさんによる二匹の陶器の猫に、注がれる牛乳を再現してもらうことにしました。二匹の猫は、いずれもmaruさんの初期作品で、小さな猫は、瓶の蓋の取っ手になっています。大きい方は、餌をもらう猫のオブジェです。二匹は、お互いを呼び合っている親子のように見えます。

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再現にあたって、女性の衣装は、岡島光則さんの青の小物入れに、林純子さんの黄色の小皿を積み重ねて代替しました。小皿の上に積み重ねた小物入れのガラス製の蓋は、白い頭巾を表します。蓋の金箔を施した面は、朝日に照らされた女性の顔を象徴します。

maru猫の親子には、二匹でアクロバティクに、注がれる牛乳を演じてもらいました。親猫の尻尾が、流れ出る牛乳を表現しています。

牛乳が注がれている土鍋は、備前焼作家、山村富貴子さんによる湯飲みです。

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この空気感はいかがでしょうか?
maru猫親子の活躍を楽しんでもらえたら、嬉しいです。


引用文献

*朝日新聞出版・編:フェルメールへの招待. 朝日新聞出版, 2012. P8-13

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