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自画像について

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多くの作家が自画像を描き、自分の内面を見つめてきました。そんな自画像に関する記事を集めてみました。
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2023年4月の記事一覧

エゴン・シーレ展に行ってきました〜我が家の小さな俳優達による絵画世界の再現〜

東京・上野公園の東京都美術館では、「レオポルド美術館 エゴンシーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」(2023.1.26~4.9)が開催され、会期が終盤を迎えていました。 花見のシーズンを避けて、会期最後の週末に東京行きを決行しました。4月8日の朝5:34分発の電車でJR倉敷駅を発ちます。 9:30にJR上野駅に到着し、かつて大学に所属していた頃、東京出張のときに行きつけだった喫茶室ルノアールのアメ横店に向かいます。 さっそく、豪華なモーニングセットをいただきました。 店

久保田寛子さんによる屹立する人物像の考察〜松本竣介および佐伯祐三の自画像との相同性

表題画像は、岡山市北区金山にある養蜂施設の花畑です。一面ブルーの花畑の中に、一株だけで突き抜けて咲いている花がありました。 この花の立ち姿に、既視感を覚えました。それは、久保田寛子さんによる屹立する人物の絵です。 愛らしい感じの人物が、少し緊張した面持ちで、地を踏みしめて、すくと立っています。 この作品から、松本竣介の「立てる像」が思い出されました。 松本竣介は、その短かった生涯のなかで、戦中・戦後の間(はざま)に画業に取り組みました。困難な社会・生活環境のなかで、洋