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ヨシダコウブンさん

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ヨシダコウブンさんの活躍をまとめてみました。
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2023年6月の記事一覧

もしも・・アンリ・マティスの世界が、ヨシダ コウブン・ワールドだったら・・

アンリ・マティス(1869〜1954)は20世紀の美術史を代表する巨匠です。84歳の長命を全うし、その長い画業のなかで、ひとつのやり方にこだわることなく、あらゆる技法を取り込み、新しい技法も発明しました。 日本では今年、東京上野の東京都美術館において20年ぶりとなる大規模なマティス展が開催され、注目されています。1) 筆者の住む芸術文化都市・倉敷市の大原美術館には、マティスの油彩画が2点所蔵されており、市民の誇りになっています。表題の画像は、大原美術館所蔵の「マティス嬢の

もしも・・佐伯祐三の世界が、ヨシダ コウブン・ワールドだったら・・

大阪中之島美術館では、開館1周年を記念して、「佐伯祐三ー自画像としての風景」(2023.4.15~6.25)が開催され、重要作品が日本全国から一堂に集められています。 佐伯祐三(1898~1928)は、その短い画業のなかで、最後の絶筆となる二人の人物画を遺しました。それは、結核が悪化し、死の床にあった佐伯のもとに訪ねてきた、郵便配達夫とロシアの亡命貴族の娘でした。佐伯は、筆をもつ体力が残っていない中で描いた最後の人物画は、その力強い構図と筆致から、病に侵されながらも生への執