小河原 常美さんによる羽島焼きの器〜悲しみとの対話〜
倉敷では、倉敷市玉島の円通寺で修行をした禅僧・歌人、良寛さんにちなんで、芸術祭が行われました(全国良寛大会記念作品展:令和3年5月9日〜20日)。会場のひとつである倉敷本通り商店街のギャラリー・メリーノに訪れてみると、とても悲しい器と出会いました。
小河原 常美さんによる、羽島焼きの「大葉天目釉茶盌」です。漆黒の肌の上に、落葉樹の落葉が焼き込まれた茶の湯用の天目茶碗です。両手に取って眺めていると、悲しみが降り積もってきます。この器は、なぜ、こんなに悲しいのでしょうか。
同