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BCリーグ観戦日記@茨城


先日、ルートインBCリーグの公式戦を観戦した。
2020年の福井vs富山、神奈川vs富山。

そして今回の茨城vs群馬。これで3試合目になる。


2018年は高知で、2020年は滋賀で、2021年は福井で。独立リーグで3年間プレーしてきた。

2020年、観戦した2試合は同じ西地区で対戦した福井と富山の西地区のプレーオフと、

たまたま帰省していた時にあった、神奈川と富山のプレーオフの試合だ。

滋賀、福井、石川、富山。

対戦相手だとしても1シーズン共に戦うと、もはや知り合いのようなもので時には友情が芽生えたり、相手チームの先輩に良くしてもらうことだってある。

また、かつてのチームメイトが相手チームにいたそこでまた再会することだってあった。



福井vs富山の試合は、自分が初めて観戦する独立リーグの試合になったのだが、それだけ近くで同じフィールドで戦っていた選手たちをグラウンドの外から見渡すと言うのは不思議な感覚で、とても新鮮だった。

ちなみにその時はスペシャルゲストとして福井球団のYouTubeライブで解説をすることになった。

まさかこの時に翌年福井でプレーすることになろうとは夢にも思っていない。


福井vs富山の試合は両チームの選手を全員知っている。誰がどんな選手で、どれだけの成績を残していたのか。

その情報を持った状態でプロ野球を観戦すると言うのは、データを知り尽くしてNPBを観ることとは違い、

友達、先輩、後輩、知り合い。が目の前でプレーしているのだ。


「俺らとの試合ではめちゃくちゃ打ってたじゃないか!なんで今日はさっぱりなんだ!」と思う事もあれば

「頼む!打ってくれ!!!」と感情を込めてしまう事だってある。

それは私にとってはとてもエキサイティングな事だった。


今回の茨城vs群馬の試合も似たようなものだった。

シーズンを共に戦ったことのない両チームだから、全員を知っているわけではない。と言うよりも知っている人の方が少ない。


3年も独立リーグに身をおき、且つ3年とも違うチームで過ごしたため全国各地に元チームメイトがいる。

そして、茨城vs群馬というマッチアップは先輩や元チームメイトが最も多い組み合わせだった。


4年前からずっと良くしてもらっている岩岬稜さん、福井で一緒にプレーしたぬまごんこと藤沼。この2人は群馬の選手で、2人ともスタメンだった。

ぬまごんとフェンス


肥大した脊柱起立筋群()


滋賀と福井の時に2年間対戦相手として一緒に戦った門屋さんは茨城のスタメンで出場し、

滋賀の時に相手として、翌年福井の時はチームメイトとして一緒に戦った高橋康二さんもリリーフで登板した。


この日は登板する事はなかったものの、試合後には滋賀の時にチームメイトだった大村涼兼さんにも会うことができた。


まぁ、茨城のその3人は3月のオープン戦の時にもご挨拶しているのだが…笑

今度はしっかり写真も撮った。

左から涼兼さん、藤原、門屋さん、康二さん


3人が190cmオーバーという良く分からないことになった。笑



そろそろ本題に入ろう。


「え?まだ入ってなかったの?」という声が聞こえてきそうだが、気にせずに進めていこうと思う。

結論から言うと

めっっっちゃ楽しかった!!!


これは知ってる人もいたからかもしれないけど、すげえ!!って思う事もいくつかあった。


まずひとつ目。

チア?がいること。

「Vegas Dancers (ベガスダンサーズ)」というダンサーチームが居た。どうやら全員で9人いるらしく、その日は4人が来ていた。

(この人たちは普段どんな仕事をしているのだろうか。アストロプラネッツからはいくらもらっているのだろうか。無償なのだろうか。などいろいろなことが頭を巡った)

独立リーグの選手として、また昨年の福井のようにグラウンドで給料が発生しない契約を経験したからこその目線だとも思う。

話は戻って、試合前、5回裏終了時のグラウンド整備の間、スタンドをダンスで盛り上げていた。

そして1番驚いた事は、選手のタオルやチームロゴのタオル以外に、Vegas Dancersのタオルがグッズとして売られているらしいという事。

そしてスタンド全体がタオルを掲げる時にそのタオルを掲げる人が何人もいた事。

NPBではベイスターズファンでdianaを推す人たちもいるように、野球だけではないエンタメの形がそこにはあるように見えた。

ちなみにかつての福井ワイルドラプターズでは、5回裏終了時に抽選会をやっていた。もちろんダンスチームなどはなかった。

高知の時はエンターティナーの女の子が当時3人いて、歌を歌ったり踊ったりして球場を盛り上げていた。


ふたつ目。


イニング終了時、開始時、中断時など要所でBGMが流されていた。得点が入ったときと入らなかった時で曲調も変わっていたし、

藤沼がファールチップを受けて一時治療に入った時に流れた曲がポケモンのゲームでポケモンセンターに入ったときのBGMだったのだ。流石に笑った。ごめんよ藤沼。


他にはファールボールが出た時のスポンサーの紹介が音声じゃなかった事も驚いた。んー、難しいな。アナウンサーが読まないってこと。


試合後には見送りもあった。
やっぱり見送りはいいよなあ。これが独立リーグだよなあ。と思った。


試合は4-2で茨城が勝利した。


独立リーグがNPBよりレベルが低くても、選手の入れ替えが多くても、アクセスが悪くても、

それでも何度も球場に足を運ぶファンの皆様の気持ちが少し分かったような気がした。

これに鳴り物&声出し応援が可能になっていたら自分はこの世界の虜になってしまうかもしれない。などと思った。

もちろんこれは独立リーグの選手としてやっていたから独立リーグを贔屓目で見てしまっているという事ももちろんあると思う。

でも、言葉で表現するのは難しいけれど選手との距離が近いこと、でもチームとファンは明確に線引きがされているというあの何とも言えないもどかしさがちょうどいいのだろうと思った。これは個人の感想である。


選手とファンの距離が近いことによって、"自分が知り合いや元チームメイトを見るような目線"に似たような目線で選手のことを応援できるのかもしれない。


横浜市出身の私は、小さい頃からそこには横浜ベイスターズがあり、そして幼き頃の私は隣県の東京ヤクルトスワローズを応援した。

そんな自分にとってはルートインBCリーグが掲げる「ふるさとの全力プロ野球」という言葉や、滋賀を応援している「やもさん」が言っていた「滋賀という地名を応援で叫ぶ気持ちよさ」というのも正直分からない。

なぜなら自分は空が当たり前のような環境で育ってきているからだ。

その言葉を本当の意味で理解するのは何年先になるか分からないが、今目の前にNPBの公式戦のチケットと、独立リーグのチケットが置かれているとしたら、間違いなく自分は独立リーグのチケットを選ぶだろう。

今も一生懸命努力する「知り合い」たちの姿を見に行くだろう。


数年後、その「知り合い」たちが姿を消した独立リーグの世界を見て自分はどう思うのだろうか。


それは非常に興味深いことだ。




〜あとがき〜

選手から一歩引いた目線で観る独立リーグは自分がそこでプレーしていたのが信じられないくらいに輝いた世界でした。ついこの前まで自分はあの場所に立っていたのか。と思いました。


こんなに長く書くつもりじゃなかったんですけど、止まらずに3,000字を超えてしまいました。笑

興味ない人は途中でリタイアしちゃったかもな。
でもこうやって最後まで読んでくださって、中には「スキ」を押してくれたりコメントをくれたりする人がいること、自分はとても幸せなことだと思っています。いつもありがとうございます。


また次の記事も読んでください。お願いします。

本日も貴重なお時間ありがとうございました。




藤原 蔵太











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