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「音楽」は「距離」、という考え方

知人が面白いことを言っていた。

「大好きな海外大物ミュージシャンのドームライブと、最近好きになった国内の全然売れてないミュージシャンの小さなライブハウスでのライブ、意外かもだけど売れてないミュージシャンのライブのほうがめちゃくちゃ良かった

彼は海外大物ミュージシャンが心底好きで曲もしっかり覚えてるし、かなりのマニアでもある。
そんな大好きなミュージシャンのライブよりも、最近知ったくらいの売れてないミュージシャンがなぜ勝るのか。

「え、なんで?」とストレートに理由を聞いてみた。

「海外大物ミュージシャンのときは広いドームで、真ん中よりも少し前の席だったんだけど、なんか音楽を鑑賞してたような気分だった。それに比べて、売れてないミュージシャンの方は小さなライブハウスで前から2列目で聴いてたんだけど、もう音の圧が全然違うのよ。音が体に当たってくる感じで、全身で音楽を感じながら聴いた感じだった」

これを聞いたとき、「あ、音楽はある意味『距離』なんだな」と思ってしまった。

距離が近ければ近いほど、演奏の音に近づいてリアルに体感できる。
演奏者の動きや表情、楽器の音や生声、熱気や匂いなど、距離が近いことで五感で感じ取れるモノが増えるのである。

そして、私はバンド活動もしていたので、演奏者としてのゼロ距離の音圧も重々理解している。
バンドでの演奏者同士のゼロ距離は五感全部が研ぎ澄まされたような感覚になるので、音楽が本当に楽しくなる。

「音楽」は「距離」、という考え方は、あながち間違ってないのかもしれない。
より間近でリアルな演奏を楽しもうと思った。

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