ゲームの話:冒険者ギルド物語2のⅡ
前回
トレハンゲーのお話再びです。
戦闘の話
今回は冒険者ギルド物語2の戦闘におけるゲームバランスとゲームデザインにフォーカスします。
なお、恐ろしい宴はクリアしていません。
これは伝説バベル踏破が2部隊しかいない、初心者のお話です。
冒険者ギルド物語2の戦闘について
さて、この冒険者ギルド物語2(以下冒ギル2)。
トレハンゲーなので当然戦闘があります。
前回はゲームバランスが悪いと言いましたが、もう少し踏み込みます。
その前提として、冒ギル2の戦闘要素を大まかに2つに分けます。
・戦闘のゲームデザイン
・戦闘のゲームバランス
この二つです。
それぞれについて分解します。
戦闘のゲームデザイン
ぶっちゃけ、救出がこのゲームの最も重要な要素です。
救出は『僧侶が生きている限り、どんなダメージだろうと1回死なない』という意味を持ちます。
これは攻撃側の火力がいくら崩壊しても覆らないことを意味します。
HP100の相手に攻撃力1億で殴ろうが、100で殴ろうが同じ。
これはバランスではなく、概念です。
高い攻撃力では、救出を突破できません。
救出は『戦略スキル』なのです。
この救出の存在がある限り、冒ギル2の面白さはそうそう崩壊しないでしょう。それほどまでに、大きな意味のあるスキルです。
【攻撃回数】
この観点で言うなら、攻撃回数は戦略です。
高い攻撃性能でたくさん殴れば僧侶も死にます。
僧侶が死ねば戦闘に勝ちます。
戦闘のゲームバランス
魔法は割愛します。
おそらく、こちらの記事が最も真に近い内容でしょう。
まあぶっちゃけ、私の言いたいことはここに全て書いてあります。
この記事は本当に素晴らしい着眼点ですね。
冒ギルは要素が多すぎますが、
ゲームバランスと言えるポイントは命中関連に絞られると思います。
数値のゲームである命中は乗算で行われた基礎値を元に、最終的に減算で処理されます。
命中10000%-回避9900%=命中100%というような具合です。
これが意味するところは、命中はクリアの一つの指標になる、ということです。
なぜ?
そこには劣化とHPが関係します。
劣化は物理攻撃の命中で発生する要素で、回避と防御力が徐々に下がるバッドステータスです。
そして、冒ギルでは現在HPが回避の補正にかかります。
【補足】
回避能力=回避能力*{0.5+現在HP/(最大HP*2)}
はい。
冒険者ギルド物語2では、命中するほど命中しやすくなるんです。
これは非常に大きくて、ゲーム制作の観点から言うと
命中を閾値にして、迷宮難易度は耐久を調整すれば良いと言えます。
この考え方はおそらく他のゲームではあまり類を見ないため、非常に大きなファクターだと思われます。
【気持ちよさ】
当たるとね、当たるし、防御も下がって火力も増えます。
攻撃の命中回数で火力も補正がかかります。
後半になるにつれてどんどん火力が上がります。
命中することで、攻略のための戦略が発動すると言えます。
こんなわけで、冒ギルのゲームバランスの最も大事な部分はここが精髄だと考えています。
コラム:なんで大蛇とエルダーが強いのか
こいつら別格で強いよね。
なんで?
大蛇は圧倒的な攻撃回数により、後列を潰す救出メタ
エルダーは即時蘇生による、疑似救出の内臓
この二つかなと思います。
どちらも戦闘バランスを超越した、戦略的な要素で攻撃してきます。
『一定の水準の耐久・火力を持たないパーティの穴を確実に殺す』
これです。
他の迷宮で許された、隊列による僧侶への被弾確率の補正は無視します。
大蛇は300を超える攻撃回数で。(その上修羅までいる性格の悪さ)
エルダーは二天一流で。
この要素ゆえに、この迷宮と階層は今でなお多くの冒険者を禿散らかす魔窟と化しているのです。
こいつらが強いのは、ゲームデザイン・ゲームバランスから見ても明らかだということがわかっていただけたのではないでしょうか。
まとめ
もうやだエルダーきらい。
今回は、以上です。