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2023/11/28 留学生が卒業後に1年間滞在可能なパスが12/1から始まるというニュースの資料整理

2023/10/13にアンワル首相は、マレーシア滞在のビザ要件の緩和政策の一環として、特定の国からの留学生への長期パスの発行を発表していました。

それを受けて、2023/11/28にマレーシア内務省のサイフディン大臣は、12/1から留学生が卒業後1年間マレーシアに滞在可能にするための長期パスの発行を開始すると発表しました。

このLong-term social visit passは1年間有効で、マレーシア国内で学業の継続、旅行、特定業種でのパートタイムの就業が可能になります。

対象となるのは、高所得で低リスクな国としてマレーシア政府が認定する23か国の国籍保持者で、日本、韓国、シンガポール、ブルネイ、アメリカ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、ドイツ、フランス、カナダ、スイス、オランダ、サウジアラビア、クウェート、アラブ首長国連邦、カタール、オマーン、バーレーン、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、フィンランドとのこと。

マレーシアのビザ要件緩和政策について

留学生に対する長期滞在パスの発行以外にも、ビザ要件の緩和についてさまざまな計画が発表されているようです。

  1. 観光客を対象とする30日間のマルチエントリービザ。通常は日本国籍保有者の場合、ビザ免除で90日間の滞在が可能ですが、周辺国と行ったり来たりする度に入国審査を受けることになります。マルチエントリービザを取得しておけば、この手間が省けるのかどうか要調査。

  2. イスラム教徒を対象とする7日間のウムラ・トランジットビザ。

  3. ビザの有効期間を3か月から6か月に延長し、ビザが必要な国の短期ソーシャルビジットパスの滞在可能期間を全国籍最低30日間に統一する。

不法移民対策

不法移民対策の一環として、入管によるタスクフォースが設置され、管理と法執行の強化が予定されています。特に中国人とインド人に対して12/1から30日間のビザなし渡航が許可されるようになりますが、出国日の監視を強化し、不法滞在を防ぐようにするとのこと。

不法滞在外国人を摘発するため、外国人に人気のBukit Bintang (星乃ヶ丘)やMasjid Indiaなどの地域で監視活動を強化するとのこと。

初年度に政府が予想するよりも多くの問題が発生した場合は、2025-2026年度に計画を見直す予定。

https://www.freemalaysiatoday.com/category/nation/2023/11/27/home-ministry-announces-several-visa-liberalisation-programmes/

同じ長期パス (LTSVP=Long Term Social Visit Pass) なのに不公平感?

留学生の卒業後の長期パス(LTSVP=Long Term Social Visit Pass)の取得者は、特定の業種に限り就労が可能とのことですが、じゃあ、外国人配偶者への同種のLTSVPはどうなんねん!とNGO団体がオコです。

外国人配偶者向けのLTSVPでは就労が禁止されています。追加の申請を行うことで就労が可能になるっちゃなりますが、雇用主からのレターが申請に必要になるということで、敬遠される傾向にあるとのこと。

また、外国人配偶者のLTSVPは州ごとに管理されるため、別の州での就労を申請する場合は、LTSVPの所管州の変更を前もって行う必要もあります。この手続きには3-6か月かかるということで、せっかくの内定をもらってもその機会を失ってしまうことになるようです。

そのため、今回このNGP団体は、外国人配偶者向けLTSVPの雇用禁止条項の廃止を訴えています。また、正当な期間の滞在後のPR(永住権)の申請の合理化も求めています。

https://www.freemalaysiatoday.com/category/nation/2023/11/30/new-visa-policy-overlooks-non-citizen-women-children-in-malaysian-families-says-group/


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