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高齢者♡今を生きている人


『何もできなくなっちゃった、、
早くお迎えが来てほしい。』
『こんなに迷惑かけて、、
生きていたってしょうがない。』
高齢者のつぶやきを耳にすることがあります。


そんなとき、私は需要と供給について話します。
なぐさめの言葉よりも現実的で説得力があります。

『じゃあ、あなたたちの役に立ってるってことね。』
『そういう考え方もあるのね。』と、
表情が明るくなります。


日中は、今日の昼ご飯なんだろうとか、
あの人あんなことしてるとか、言いますが
自分の年齢も家族構成も忘れています。


明日のことや、過去の話も
みずから話すことはほとんどありません。


私は松田豊さんとひまわりさんから
今を生きることを教えていただき、
やっと理解することができました。


そして超高齢者は、別の意味で
“今を生きている”のだと感じました。



切ない思い出があります。
ケーキが食べたいから買ってきてほしいと
頼まれたことがありました。


来週のおやつにショートケーキの日があるから
預かったお金は返してとホーム長に言われ、
その通りにしました。


その方は、
『来週?今食べたいの。買ってきてお願い!』
と、手を合わせました。

後日、他のスタッフから聞きましたが、
その方が何かを懇願することは
めったにないことだったそうです。


しかし、ホーム長は
『楽しみに待ってましょうね。』
と言って背中を向けました。
当時私は派遣社員だったので
従うしかなかったのです。

ほがらかな方だったのですが、
笑顔が消え、覇気がなくなったような
印象を受けました。

突然のことでした。

いよいよ明日がショートケーキという前日に、
その方は急逝されたのです。


お見送りの時に
嗚咽を止めることができませんでした。
なぜ我慢させたのだろう、、、
我慢させる必要があったのか、、、


深い後悔で胸が締めつけられました。
裁量もなかった私。


過去も未来もない、
今を生きている超高齢者の望みは
可能なことならすぐにかなえてあげましょう。



超高齢者は、子、孫、ひ孫と
たくさんの命とつながっています。
しっかり生きたからこそ今があります。

私も、未来を書き換えるために今を生きています。


応援いただきまして、ありがとうございます。