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デュエプレ11弾環境考察(NEW)

※全文無料です。気兼ねなく。

こんばんははじめまして。海月です。

書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。

自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。

とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。

以下にて11弾環境の推移と簡単な解説を記していきます。

環境の変化に合わせて更新していく予定ですので、適宜参照していただければ幸いです。

全体外観

事前公開されていたカードの単体パワーの高さと紹介の演出から、ボルテージを最高潮に高めてリリースされた11弾。

まず注目を集めたのは、VRにしては破格の性能を持つと評されていた「アマテラス」を採用する『ガントラビート』です。

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過去の『烈流神ガントラ』の「烈流神」の枠を「アマテラス」に差し替えた形で、既存デッキのマイナーチェンジでありながらも戦略が拡張されたことから多くの人に試されます。

もちろんSRも多く環境入りを果たします。

まず目立ったのは、シークレットかつ大胆な効果を持った『バルガライゾウ』です。

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最速4,5ターンで着地して捲り次第でゲームエンドに持ち込む性能は魅力的で、早速多くの人に使用されました。

同じシークレットでは「破壊龍神」も期待が高く、確定枠として採用した『5cコントロール』『5cフュージョン』の使用率が伸びます。

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ではもう一枚の前評判が若干イマイチであった「DEATH・ドラゲリオン」はどうかというと、しっかり下馬評を覆し、『黒緑ドルバロム』に採用されて早くも環境で見られるようになりました。

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先の『ガントラビート』『バルガライゾウ』が黒を含まず「ドルバロム」着地が間に合い、『5cコントロール』も黒が少なく準備に時間のかかるデッキということで、しっかりとメタを読んだ使用者が白星を積み上げます。

同型やクロスギアを搭載したデッキの対策、フィニッシュ力の増強として「破壊龍神」を採用した『デアリドルバロム』も、一歩踏み込んだメタ読みをしたプレイヤーに使用されました。

それら脆いデッキが台頭する中、颯爽と環境に現れたのが『速攻』です。

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強力すぎるのでは、と実装が不安視されていた「キリンソーヤ」を満を持して迎え、それまでもあった『黒緑速攻』に加えて『赤緑速攻』も環境入りを果たします。

パワーライン・打点力はこれまでよりも大きく強化されており、生半可なデッキを次々と蹂躙していきました。

一方で、既存デッキで力を誇示し続けるのは『白青メカオー』と『赤青剣誠』です。

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『メカオー』は最早月末の定番となったド安定デッキ、『剣誠』もクロスギア対策が緩む中で、速度を高めて無理対面のほとんどいないデッキとして躍進を続けます。

同じ既存デッキとしては懐かしい顔ぶれとして『青抜き4cコントロール』も、「キング」の刺さりの良さから再びメタゲームに参戦してきました。

そして、環境がビート・コンボ系に傾く中で、徐々に研究が実を結んでいくコントロールデッキが『ナイト』です。

上方修正を受けた「ネロ・グリフィス」、新規SRの「シーザー」・「破壊龍神」をバリエーション豊かに採用した多様な構築が確立します。

『ナイト』の最大の武器が「バレット・バイス」によるハンデスにあることから対策として各種マッドネスが採用され出して…といった形でメタゲームは滑り出しました。


ネロ・グリフィスカップ最終TOP100

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『バルガライゾウ』はとにかく着地までの隙が大きく、デッキの防御力も低いことから、その時間を与えない『速攻』、特に『赤緑速攻』が月末にかけて躍進を遂げます。

先のメタゲームの流れで説明したように、台風の目であったはずの『バルガライゾウ』は、『黒緑ドルバロム』にも速度が間に合わないことが多い上に、月末の定番『メカオー』に対してもブロッカーが突破できずに安心したリーサルを組まれてしまいます。

総じて環境上でガッチリ対策されて結果を残すことができませんでした。

ということで、ブロッカーを立てて相手のリーサルを回避しつつ、「マザー」含む6打点で『バルガライゾウ』にほぼ勝てて、なおかつその上で自力の高い『メカオー』。

並の回りならまず間に合わせることなく轢き切ることが可能な『赤緑速攻』『黒緑速攻』が上位に入ってくるのは納得のいくところです。

次点の『ナイト』は『バルガライゾウ』にハンデスが効くだけでなく、『メカオー』をコントロールする力と『速攻』を受けきる耐久力があり、この時の環境で最も回答に近いデッキであったと言えます。

コントロール系のデッキでは「破壊龍神」というあらゆる対面への明確なゴールができたのも朗報でした。

続く『黒緑ドルバロム』もピーキーさこそあるものの、「DEATH・ドラゲリオン」が苦手なビートや横並べ系のデッキへの相性さを埋めており、複数件の入賞の声が聞かれます。

3件の入賞に留まった『赤青剣誠』は自身よりも速い『速攻』に不利が付きやすい点で『赤緑速攻』の流行るこの時期に分が悪かったですが、デッキのポテンシャルは高く、10弾EX環境の後でも十分に戦うことができました。

この『赤青剣誠』も微妙なラインですが、それ以下を見ていくと、どんぐりの背比べと言うほどに入賞デッキが点在します。

これは環境上に『バルガライゾウ』と『5cフュージョン』というデッキが存在する影響が強いと考えられます。

低速のデッキがこれらに対して明確に不利を付けやすく、一方で高速なデッキはこれらに対して有利を付けやすい、いわばジャンケンのような構造が出来上がっているのです。

こういった環境では無鉄砲にランクマッチに望んでも対面運に左右されやすく、細かいメタ読みが特に上位では重要となってきます。


ネロ・グリフィスカップその後

NDで1位を取ったアグロ田中さんがメインで使用していた『ラッカボルフェウス』が広まります。

『ラッカボルフェウス』は『バルガライゾウ』や上位に多い『メカオー』に対して若干有利気味に戦えた上に総合的なデッキパワーが高く、ビートを中心とした有象無象に強く出ることができる強みがあります。

しかし、より使用者が多く目立っていたハンデスが武器の『ナイト』、ブーストから『ラッカボルフェウス』が苦手なゴッドを投げつける『5cコントロール』系統、着地で壊滅的な打撃を与える『ドルバロム』、「デュアルスティンガー」で「ミルザム」を対処できる『赤青剣誠』に不利寄りとなってしまうことから、さほど使用率は伸びませんでした。

また、アグロ田中さんの上記ツイート中に③と記載のある『5cHDM』はADでの活躍が顕著なデッキでしたが、月が変わってNDでも多く見られるようになります。

『ラッカボルフェウス』に特に好相性をつけやすかった『ナイト』はハンデス・除去の優秀な基盤がどの対面にも応用を利かせることが可能で、ネロ・グリフィスカップの好成績者が次々とリストを公開することで一挙に使用率を伸ばしました。

とは言え、ハンデスはあまりに流行ってしまうとマッドネス(相手のターンに手札から捨てられる時~効果を持つカード)で対処され、ハンデスする側はマッドネスを1枚でも引き当ててしまうと一気に敗北が濃厚となってしまいます。

案の定、この『ナイト』の流行直後、マッドネスの採用を避けがちな『メカオー』でも「サウンドシューター」を採用した形がしばしば見られるようになりました。

このDEATH・ドラゲリオンカップに移ってから使用が目立ってくるデッキには、『アポロ』もあります。

「アポロ」本体の殿堂入りから屋台骨の「ボルシャック・バディ・ドラゴン」のND落ちまで経験してもなお環境に留まる強さを誇示します。

「アカギガルムス」は1枚で戦況をひっくり返し得るほどに強力なトリガーで、たとえれば『ツヴァイ』の「サーファー」と言えるほどの新規戦力として「バディ」の抜けた穴を埋めています。

正直、『アポロ』がこの3色構成でかつ緑が10枚前後と初動に期待できない枚数の構築で環境に進出して来るのはもっと先の話だと思っていたので、この早期に表舞台に立ってきたのは驚きでした。

また、これを書く現在まで使用率の向上が芳しいのは『赤青剣誠』です。

Youtuberのささぼーさんが開催した大型大会にて、ベスト4中2名がこのデッキを使っていたことで一躍注目を浴びるようになります。

この2名ともが”前寄せ”と呼ばれるトリガーが少ない上に「ツバメガエシ」「ゴエモン」「シデン・レジェンド」などの重めのカードを抜き、「メモリーアクセラー」や「ヨイチ」「弥太郎」などの低コストサムライを採用した、早期に「剣誠」の着地を狙う構築でした。

これはBEANSというグループで先月中ごろから研究されて実績を出していた構築でもあり、緩やかに活躍を見せていたこのデッキは一躍トップメタと呼べるほどの使用率へと成長を遂げます。

直近で出たスーパーデッキの新規カード「電磁闘竜トモエ」は非常に優秀なカードのため、今後も躍進は続くと予想されます。

既存デッキで形を変えてきたのは『ガントラビート』でした。

環境初期の「アマテラス」を入れた青型はほとんど見られなくなり、再び黒型に戻ります。

ただ、その構築の幅は広く、従来通りの構築から「DEATH・ドラゲリオン」を加えて突破力を増した形まで、基盤が堅いからこその懐の広さを見せています。

トリガーの多いビートダウンデッキとしては、『ガントラ』の先輩にあたる『ドリームメイト』も再興が見られるようになりました。

癖のない中速ビートで、マッドネスを容易に採用できることからも環境での立ち位置がよくなったのだと考えられます。

こちらも構築は多様ですが、「キリンソーヤ」や「タイガーグレンオー」を採用した形がND・ADで共にみられるようになってきました。

リリースから早一か月を迎えようとしている11弾ですが、波乱はありながらも、やはり当初の期待通りに高いカードパワーを活かして様々なデッキが練られています。

そこにスーパーデッキとLEGEND OF PLAY'S 2022の登場が加わって、環境の変化を最大限に楽しめる状況にあると言えるでしょう。

前置きが長くなりましたが、2周年を迎えてよりゲームが盛り上がっていくことに期待すると同時に、この記事が少しでもゲームを楽しむ皆様の役に立てば幸いです。


DEATH ドラゲリオンカップ最終TOP100

圧倒的良環境

入賞数1位となった『ナイト』はほぼデイガ型で、青をタッチした形は2名でした。

苦手な『バルガライゾウ』『フュージョン』が上位に入ってこないことは上位プレイヤー間である程度分かり切っていたため、『5cコントロール』も環境立ち位置がさほど良くないことを踏まえると、納得の結果だと言えるでしょう。

ハンデスを使う対面やタイミング、ボトム把握や攻め方など難しい点は多くありますが、しっかり上位ではポテンシャルを発揮し切ったと言えます。

「HELL」は引いてしまった時や探索のノイズ感も強く、採用していない構築もありましたが、やはり「HELL」だからこそ打開できる局面が起こり得るため、引き続き採用する人も見られました。

同率1位の『メカオー』は黒入り(「ローズ・キャッスル」「トラップ・コミューン」)が1名でほぼ純正の構築でした。

こちらは『ナイト』『剣誠』『ガントラ』『アポロ』などいずれに対しても微不利~微有利で、どちらかと言えば不利寄りが多いデッキですが、自力の高さとプレイングで躱せる面がある上、『バルガライゾウ』や『5c』に対して強く出やすいという『ナイト』とは対照的な側面を持ちます。

『赤青剣誠』は速攻並の速度と攻撃力を持つデッキで、コンボの再現性の高さから安定した強さを発揮し、強くメタ対象ともされていたデッキでした。

強さ・人気ともに申し分なくTier1格ですが、月の中旬頃から長く環境にもいたため、対策が進んで環境を走り抜くには障壁があったと考えられます。

「トモエ」は入れない理由がないほどに優秀なカードかと当初思われましたが、多色濁りと効果が空振った時のリスクから採用しない構築の使用者もい定数いました。

次点の『黒ガントラ』は「DEATH ドラゲリオン」入りのものが浸透しましたが、一部は旧来の構築も見られました。

アレンジにかなり個性が出ており、「スパーク」系を「コロン」系に替えたもの、「ライフ」を「グリンド・ホーン」に替えたもの、「ジャラ」を「ゲーネフ卿」に替えたものなど、研究はますます進んでいます。

『青ガントラ』も2件の報告が確認できており、そちらでは「アマテラス」型に加えて「サルトビ」「バイケン」のマッドネスギミックを採用した構築も見られました。

『ガントラ』と対面する際は攻めるも守るも完全なケアが難しく、言ってしまえばかなり嫌らしい強さを持ったデッキに仕上がって来ていると感じられます。

『リースアポロ』は元より環境級の実力が認知されていたデッキでしたが、この月末でもう一段発展を遂げ、環境の伏兵となりました。

NameLessというチームで共有された「龍の呼び声」入りの構築が大躍進を見せ、対面したプレイヤー間でもコピーされて月末の2,3日で一挙に広まりました。

入賞の報告が上がった『リースアポロ』はほとんどこの型であったため、大勝であったと言えるでしょう。

それ以下の入賞デッキを見てもポテンシャルが高いものが多く、たとえば一件のみの入賞であるものの『リースドリメ』は4位とかなりの好位置につけています

『天門』『武者』といった天敵がいなくなった中で、納得の快進撃です。

ガードが下がったところで、定番のメタデッキ『ドルバロム』にも十分な可能性があったと言えるでしょう。

入賞件数だけで判断できないところがこのDEATH ドラゲリオンカップにはあったと感じられます。

あくまでデータの取得できた範囲とはいえ、上位5デッキはパワーバランスが拮抗しており、メタゲームは良好に回っていると判断できます。

こうした状態はまた、環境外のデッキが立ち入りやすい時でもあると言えます。

注目したいのは白黒赤のデイガカラーの基盤。

この色を用いた個性的なデッキがしばしば好成績を出していることが確認でき、グッドスタッフ性が高く環境に適合したカードが集まっていることがわかります。

「ローズ・キャッスル」「DEATH ドラゲリオン」「獅子幻獣砲」「破壊龍神」「キング・アルカディアス」などが例として挙げられます。

特に黒と赤は最近のプール強化が顕著で、ここを始点としてデッキを考えていくことができるでしょう。

1月末には12弾のリリースが告知されていますが、まだまだ環境変化に一波乱起こる可能性は十分にありえます。


環境デッキ紹介


バルガライゾウ

この11弾環境の台風の目と言うにふさわしいデッキです。

構築には以外に多様性があり、
・リースカラー(白赤緑)を軸に青や黒をタッチしたもの
・SAを充実させたもの
・「ギフト」を搭載したもの
・「フェアリー・ライフ」「竜の呼び声」のいずれかを切ったもの
・「スパーク」などのトリガーを充実したもの
・「ロマネスク」が入ったもの
・「サファイア」が抜けたもの

と、対面側に”何を戦略から切るか”を迫らせるカードの採用候補が多いです。

実は目立った有利対面が動きの遅いコントロール程度と真に強いデッキとは言い難い側面を持ちますが、こうした不確定要素と上振れ力によって何を相手にしても勝ちうる性質を持っています。

ND落ちが危惧された「龍の呼び声」が再録されたことで当分キーパーツが現役であり、ドラゴンが強化の対象となりやすいデュエマの性質を鑑みてもしばらくは環境で見られるデッキとなるでしょう。


白青メカオー

最早語ることがないくらい、ということを何回書いたでしょうか。

この12月で登場より1年が経ち、大小あれどほぼすべての場面で顔が見られたデッキです。

最近の傾向は以下の通り。

・『武者』が減ったことで速度を重視した「ガニスター」型は減り、「フェニコーラー」型に戻ってきた。

・3コスト枠を抜いている場合もあり、どういった構築でも2コストは9,10枚である場合がほとんど。

・黒のトリガーをタッチした形も散見されて、全体的にトリガーは厚い構えを取っている。ただし、「サーファー」を削っている場合もある。

・稀に黒の枠に「ローズ・キャッスル」を採用した形も見られる

『武者』が歯止めとなっていたことからもわかる通り、『メカオー』への有効な対策手段は、盤面を取りながら5,6ターン程度で勝負を仕掛けに行けるビートダウン、あるいは横並べするデッキに構造上で優位を取りやすい『除去コントロール』系統です。

ただ、『武者』に関しては「ザンゲキ」への依存度が強かった上に、「バキーン」という回答が『メカオー』側に一応あり、『除去コントロール』に関しては現カードプールから処理速度が間に合っていません。

『メカオー』に明確な有利を付けられるデッキと言えば『5cメカオー』程度であり、『5cメカオー』がメジャーデッキでない間は上位層で『メカオー』が好まれるのも必然と言えるでしょう。

『メカオー』が環境から消えるまでには、様々な意味で前提が変わってくる必要があると考えられます。


ナイト

フィニッシュ手段の難から活躍していても玄人向けという立ち位置であった『ナイト』ですが、この11弾では大幅に選択肢を充実させました。

色も白青黒の『ドロマー』、白黒赤の『デイガ』、併せた『緑抜き4c』など、多様な形が見られます。

「破壊龍神」は「ヘヴィ」「ヘヴィメタル」がビートへの蓋、「メタル」がコントロールに対しての圧+時間稼ぎ+ギアメタ、「ヘヴィデスメタル」があらゆる対面に対する最強格のフィニッシャーという性質で、このデッキの甘かった点を総合的にカバーしています。

「シーザー」は条件さえ揃えば、準備に時間を要して隙を見せやすい「破壊龍神」よりも柔軟に動くことができ、的確に出せれば稼げるアドバンテージが大きい正統派のナイトのフィニッシャーです。

上方修正を受けた「ネロ」はデッキスペースこそ取るものの、高パワーのブロッカーと疑似耐性能力で、コントロール能力を引き上げます。

いずれも差別化できる良性能を持っており、ナイト・マジックの基盤自体は強力であった『ナイト』デッキにおいて、大きな強化を受けられたと言えるでしょう。

ボトム把握などの元来のプレイ難度に加え、マッドネスの流行やミラー等、使用するハードルは高めであると言えます。

ですが、対応力の高さは随一で、バトルアリーナに向けても玄人に好まれていくデッキだと考えられます。


速攻

『黒緑速攻』はADよりも格段にパワーを落とすものの、メタを読んで使うと変わらず強力ということで環境の陰で活躍を続けてきました。

この11弾でキーパーツの「ヤット・パウル」がNDから落ちてしまったものの、未だに一定の強さは持ち合わせています。

世代交代を図るかのように強化カードが投入されたのが『赤緑速攻』です。

最短キルターンは4ターンとデュエプレ初期の速攻と変わりありませんが、パワーラインは格段に引きあがり、高い攻撃性を持ちます。

LEGEND OF PLAY'S 2022にて「予言者クルト」と「血風神官フンヌー」が収録されたことから『赤白速攻』への期待も高まります。

ND環境では長く不遇をかこってきた『速攻』というデッキタイプですが、またしばらくは「ブレイズ・クロー」の勇ましい声を聞くことができそうです。


5cコントロール

大きく『5cミラクル』と『5cフュージョン』が存在します。

『5cミラクル』は純粋な除去コントロールの形に近く、「フェーアリー・ミラクル」と「デリンダー」を5色にする意義としています。

構築は不定形ですが、最近はマナをためて大型を投げるという構築から若干中コスト帯の妨害カードが増えている傾向が見られます。

5文明のカードすべてを採用候補にできるのは実質グッドスタッフであるこのデッキのみのため、個性を出しやすく広い層から好まれやすいです。

『5cフュージョン』は『5cミラクル』と一見して似た部分を持った構築ながらも、基本的に「バイオレンス・フュージョン」を到達点にしてそこまでは繋ぎであるという点で大きく異なります。

ブーストカードと「フュージョン」に枠を割くことから対応力は『5cミラクル』に比べると大きく落ちますが、回った時の爆発力とコントロール殺し性能は『バルガライゾウ』と近いものがあるでしょう。

この11弾では「バイオレンス・フュージョン」によって「破壊龍神」が最終リンク状態で場に出ることが判明してから、今までの”唱えれば9割勝ち”が”唱えれば9割9分勝ち”となって注目を浴びます。

あまりに「破壊龍神」のフィニッシュ性能が高いため、ゴッドの枠を従来の10枠程度から7,8枠程度に絞る構築も見られるようになってきました。

どちらもデッキパワーとしては十分なものがあるため、環境読みと構築のセンス次第で今後も活躍が見込まれます。


除去コントロール

様々なカードのND落ちや殿堂入りを経験しているものの、コントロールの代表格としてなお環境の片隅で『緑抜き4cコントロール』が見られます。

前環境から比べると露骨なクロスギアメタを抜くことでデッキパワーを少々上げることができましたが、『バルガライゾウ』や『5cフュージョン』などの苦手なデッキを筆頭に、環境上に明確な優位を付けられるデッキは多くありません。

ただ、新規の「ローズ・キャッスル」の刺さりはよくなっているほか、「獅子幻獣砲」や「ヤミノカムスター」などの選択肢は増えているため、環境を見たチューニングで戦うことはできそうです。

『5cHDM』はかつての『パルティアLO』のようなデッキで、多量の除去とハンデスカードでライブラリアウトによる勝利を見据えたデッキです。

前身はネロ・グリフィスカップ1位のアグロ田中さんが10月に調整される前の「ゼロ・フェニックス」を軸にしていたデッキで、「ゼロ・フェニックス」が弱体化したことでその枠を「破壊龍神」に譲ります。

トリガーへの回答を持つ『メカオー』や受動的なデッキに滅法強い『5cフュージョン』などには不利をつけやすいですが、『カウンターHDM』の別名もある通りにビートダウンへの耐性が高く、ギリギリ凌ぐ従来の除去コントロールとはその点で少々異なる側面を持ちます。

どちらも時間がかかるために試行回数を求められるランクマッチ向きではありませんが、環境の抑止力として今後も一定数が見られると考えられます。


ドルバロム

12/16を以て「アクアン」がNDから落ちてしまったため、基本的には『黒緑』と『デアリ』になります。

大まかに
・環境上位のデッキの平均キルターンが6ターン以上
・黒を採用している枚数が15枚以下
という条件に合致する時に活躍が見られるデッキです。

『バルガライゾウ』はライゾウが最速着地して4,5ターン、普通は6ターン以上を要し、「ライゾウ」が出てもリーサルまで来ない場合があり、『フュージョン』はこれよりも若干遅めです。

ビートダウンの『ガントラ』も最速で5ターンですが、普通はこれよりもターン数を要するため間に合います。

こうしたことから11弾の環境初期では適合していたデッキでした。

この11弾で迎えた「DEATH・ドラゲリオン」は『メカオー』などの横並びに対して有効で、メテオバーンを小出しで使うことでほぼ単体で攻め切ることすら可能です。

『デアリ』は色が増えたことで安定感と速度を落としますが、加わった赤によって対応範囲は増え、「ドルバロム」着地後はゆっくり「破壊龍神」を完成させて安全な勝利が狙えます。

元々環境読みをして使う相性が極端なメタデッキの性質が強かったですが、その角は若干丸くなってきたと言えるでしょう。


赤青剣誠

上記で触れたように、研究が進む中で構築が最適化されてきました。

前のめりで4×10に近い再現性を求めた構築が普及してきており、いかに「剣誠」を出して早期に打点を叩きこむかの構築に推移してきています。

最速4,5ターンで来る1焼却を含めた過剰打点は非常に強力で、単体除去のトリガーを1,2枚踏むだけでは対処が追い付かないことも多いです。

先に貼ったBEANSの動画中でも説明のあるように、たとえれば多少の速度を犠牲にしたことで「ザンゲキ」による継戦力を得た『ツヴァイ』のようなデッキだと言えます。

2022年のスーパーデッキとしてフィーチャーされたことからも、今後しばらくの間は開発側も活躍させるゲームデザインをしてくると考えられます。

持っておいて損のないデッキでしょう。


ツヴァイ

『赤青剣誠』、『ガントラビート』、『速攻』、『ドリームメイト』などの素直にシールドを割ってくるデッキが環境にいる時には絶対に思い出したいデッキです。

現状は4ターンくらいはほぼ自分の動きを優先する『バルガライゾウ』が多いことも味方していると言えます。

環境上に『ナイト』と『除去コントロール』以外の目立った不利対面もなく、それもトリガー次第・早期「マーキュリー」と一応の回答があります。

長寿デッキでありながら近頃は『メカオー』ほどの活躍が見られていないので鳴りを潜めていますが、十分環境上位を狙うだけの力を持ったデッキです。


ガントラビート

こちらも前述の通り青型から黒型に移行してきました。

注目株はここでも「DEATH・ドラゲリオン」。

『ガントラ』でビートしながら自然とたまっていたマナを使い、相手の盤面を吹っ飛ばしながら攻めることが可能となりました。

元々SAの多さが売りのデッキでしたが、そこに盤面掃除が可能となったことでブロッカー無視はもちろん、逆リーサルをカバーできる局面も増えてきました。

黒が自然と増えたことで苦手気味な『ドルバロム』に抗えるようにもなっています。

確定枠が「ガントラ」「アラゴ」「運命」「ガルベ」の16枠と少ないからこそできる芸当でしょう。

とはいえ「DEATH・ドラゲリオン」がない旧式の構築も見られ、対面する側としてはどこを割り切るかを求められてきます。

青型もまったく見られなくなったわけではなく、何が出て来るかわからない『ガントラ』の本当に強い部分が見られる環境になって来ているとも言えます。


ドリームメイト

青入り、黒入りなど様々に型が存在しますが、『リース』に回帰してきました。

ハンデス対策の「ウー・ワンダフォー」は3~4枚と多めに積まれる傾向にあり、新規の「キリンソーヤ」を採用した形も多いです。

トリガーの多い安定性の高いビートダウンとしては『ガントラ』にお株を奪われていた感が強かったですが、マッドネスを無理なく搭載できる利点がここに来て目立つようになってきました。

「スパーク」の枠は「キリンソーヤ」を入れる場合にマナが削れるため、「バリアント」から「ホーリー」の方に変えたものもよく見られます。

こちらも20枚ほどの確定枠を除いては構築に遊びを持たせられるため、「タイガーグレンオー」などの環境に応じたトリガーを採用しやすいのが強みです。


アポロ

冒頭に上げた『リース』型が多く見られますが、『赤白』や黒を加えた『デイガ』、『青抜き4c』などが見られます。

「アカギ」がトリガーしてブーストと除去をかねつつ「バルケリオス」のG0条件にもなるので、緑がこれ以外になくともタッチで入れるほどにバリューの高いカードです。

順調に「ルピア」を立てることができれば対処できないデッキも多く、早めのデッキに多少不利がつくものの、環境上の位置は引き続き良いものとなっています。

『赤白』の場合は4コストの枠に「ボルシャリオ」と、そこからサーチが可能な「ソーラー・コミューン」が入っている場合が、黒入りの場合は「ドボルザーク」やそこからサーチ可能な「破壊龍神」が入ってるケースがよく見られます。

緑が入っている場合は「ボルグレス・バーズ」の枚数にも幅があるため、このデッキもまた対面して採用カードの読みが重要となってくるでしょう。


BATTLE ARENA 6th デッキ分布予想

その前に5thの時の私の予想と実際の分布を参考に。

的外れではないが、細かいところの精査が今一歩といったところ。
参考としてBAの読みの難しさをわかってもらえればと思います。

これまでのBAのデッキ分布をモデルケースに振り返ると、大きく4タイプに分けられます

・一強が存在する
⇒BA4th…8弾環境期。
『ゲオルグ天門』全盛期かつ『5c天門』も環境級で、使用率はぶっちぎりの25.3%。次点の『除去コントロール』が13%。

・一強が存在するが二番手との差が小さく、かつ二番手以下が拮抗している
⇒BA2nd…6弾環境期。
『天門』が頭一つ抜けていたが最新弾での強化は小さく、デッキパワーが上がった既存デッキや新デッキに差を詰められる。
『天門』の使用率は20.9%だったが、二番手以下『アウゼス』13.4%、『除去サファイア』12.7%、『ブリザード』11.7%、『ツヴァイ』11.5%。

・二強、三強が存在する
⇒BA1st、5th…5弾環境期、9弾EX環境期。
1stでは最強のデッキパワーを持つ『5c天門』、ハンデスコントロールの『ハンデスボルバル』、ビートの『ブリザード』の三竦みで使用率はそれぞれ19.9%、18.8%、18.4%。
次点の『デス・フェニックス』が8.4%と大差。
5thでは扱いやすさと対応力から『ガントラ』が18.5%、『メカオー』が14.3%で二強。続く『ボルフェウス』は8.0%。
『緑抜き4cコントロール』は最大の21.2%だったが、内訳で『除去コン』『ドルバロム』『除去ゼロフェニ』などに分岐するため、個別に見れば二強には届かない。

・全体的にパワーバランスが拮抗している
⇒BA3rd…7弾環境期。
『メカオー』17.7%、『ツヴァイ」17.5%と一見二強だが、三番手以下も『天門』12.1%、『アポロ』10.2%、『ブリザード』9.7%、『カチュア』8.9%と、いずれも高シェアを持っている。

これらを踏まえた上で今回の環境を分析すると、
・一強が存在するが二番手との差が小さく、かつ二番手以下が拮抗している
・全体的にパワーバランスが拮抗している
のいずれかに該当して来ると考えられます。

で、今回の予想がこちら。

どちらかと言えば
「全体的にパワーバランスが拮抗している」
の方だと私は予想してみました。

「一強が存在するが二番手との差が小さく、かつ二番手以下が拮抗している」としなかった理由は、一強の地位に相当すると考えられる『メカオー』『赤青剣誠』『バルガライゾウ』に以下の性質があるからです。

・『メカオー』…必ず意識されるかつミラーを避ける人が出る
・『赤青剣誠』…流行のピークの来るタイミングが悪く、デッキ登録期間中の今現在最もメタられる対象となってしまい、勝利体験が得づらい
・『バルガライゾウ』…環境上の相性差がはっきりしていることで長期戦に向かないが、BO1の運を信じる人とデッキタイプを好む人が一定数いる

こうしたことから、使用率が抜けるデッキはないが、自力のある『メカオー』と『赤青剣誠』が若干高め、『バルガライゾウ』が人気で続き、それ以下が拮抗するというグラフを描いています。

4番手の『ガントラ』は安定性と扱いの容易さから、前回の5thに続いて一定の人気は保持すると考えました。

5番手の『ナイト』はコントロール系で最多の使用率になると予想します。
幅広いランク帯の相手と対戦するBAでは定石が通じないことも多々ある中、ハンデスを撃つことに怯えながら戦う必要が出て来るのが懸念点です。

6番手の『5c』は統合してしまいましたが、このデッキタイプと対応力を信じて選ぶ人もいるでしょう。『フュージョン』は『バルガライゾウ』に近い側面も持つため、勝敗を気にせずに好きなデッキとして持ち込む人もいると考えられます。

7番手は『除去コントロール』系統。ランクマッチでは少ないですが、やはり見られる範囲が広く、過去の”BAにはコントロールを持ち込む人が多い”という法則に従うならば手に取る上級者が一定数いると思われます。

8番手の『アポロ』は『速攻』系以外に不利を取りづらく、それでいて『メカオー』には有利気味です。悪くない選択肢に挙がりますが、「バディ」が抜けたダメージの大きさからまだ実力の認知が広まり切っていないことを踏まえてこの位置としました。

9番手の『ドルバロム』は上位3位までに据えたデッキにいずれもそこそこ戦えますが、とりわけ立ち位置がいいというわけでなく、脆さも目立ちます。
前回の5thが通りの良い環境で迎えて『黒緑』が3.5%の使用率だったことから、今回その他のカラーリングも含めてまとめて4%程度と予想します。

10番手には3%の3デッキを並べてみました。
下の方に配置したものの、いずれもランクマッチの上位入賞報告が上がるデッキであり、使用率が低いからと言ってこのBAで結果を出しても驚かない自力があります。

その他に分類されてくる候補としては『武者』『5cメカオー』『サバイバー』『青抜き4cコントロール』『カウンターヒャックメー』『ジャイアント』などです。
『武者』『5cメカオー』『サバイバー』に関しては、トップメタの『白青メカオー』に対して有利が付くので、意外な活躍を見せる可能性も考えられます。


かなり長く書きましたが、BAは参加人数とプレイヤーレベルの幅の広さから水物です。

これを書く次点でまだ数日のデッキ登録期間があるので、ちょっとした参考にしてもらえればと思います。

見えを切って予想をしてみましたが、これが大きく裏切られるような、波乱のゲームとなることを私は楽しみにしています。


おわりに

ちょうど今月で記事を書き始めてから1年が経ちました。

書く毎に記事を面白くする要素が思いついてくるので、読みやすさを損ねないように1年試行錯誤しながら書いてきたと振り返って思います。

動画メディアが発達して文字は置き去りになってきた時代ですが、少しでもその良さに気付いて頂けたら私も嬉しいです。

ご意見がある方はいつでもご連絡いただければと思います。


最後に投げ銭方式で、内容とは関係ない文章を残します。

無理をする必要はありませんが、この記事や過去記事も含め、見合う価値があったと思ったらご購入いただけると大変嬉しいです。

いただけなくても、少しでもこの記事があなたの日々の楽しみにつながれば幸いです。

それではまた。


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