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経済活動から生存活動へ変化するチャンス!

ここ数年、「お金のいらない国」を理想と考えてきましたが、全員で一気にシフトしないと、実現は難しいと思っていました。ところが、新型コロナウイルスをきっかけに、実現する可能性が出てきました。

ロックダウンで経済がストップ!

COVID-19(新型コロナウイルス)の影響で、ロックダウンによって世界中にゴーストタウンが出現しています。インドも全土封鎖が始まり、13億人が21日間、外出禁止となり、人や牛でひしめいていた街角もひっそりとしています。

インドの町

必然的に経済活動もストップしています。仕事を休まざるを得ない国民への保証について、世界では現金の支給ですが、日本は「和牛券」を検討しているとか(泣。

また「国産魚介類の商品券検討」というニュースが出るほか、「1世帯20〜30万円給付を検討、条件付きで」という報道もあり、実際は現金が支給されると思いますが、和牛券や魚介類券や旅行補助券を検討している段階で、まったく的外れなことがわかります。

お金がないと生きていけない?

さて、仕事で収入が減って、お金がないと困るのは事実ですが、本当にお金がないと生きていけないのでしょうか? 田舎の民家を入手して田畑で食べ物をつくれば、それほどお金は必要ではないかもしれません。ただ、教育や医療、娯楽など、お金が必要なシーンはたくさんあります。

そこであらたて思いだすのが、長島龍人(りゅうじん)さんが書いた小説『お金のいらない国』です。オリジナルの1作目は1993年に書かれ、お金の存在しない世界に迷い込んだ人を通して、お金とは何か、仕事とは何かを考えさせられる内容になっています。

龍人さんのサイトには、わかりやすい落語や寸劇になっているもの紹介されています。よかったらいくつか眺めてみてください。

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http://www2u.biglobe.ne.jp/~nagaryu/indexokane.html

お金のいらない国一覧

小説『お金のいらない国』は4部作になっていて、結婚〜家族編、犯罪〜政治編、学校〜教育編と続きます。

少し前に、ZOZOの前澤友作さん(実業家)が、お金のいらない国について、noteに投稿されたのが話題になりました。お金のいらない国のポイントが簡潔にまとめられているので、ぜひご覧ください。

ある日、世界から突然お金が消えます。

全ての金融取引が停止され、人々や企業の口座残高が0になります。どんなに貯蓄があろうが、どんなに借金があろうが、全てチャラです。残るものは、今までの人間関係や信用です。

同時に全ての商品やサービスも無料になります。

自分の好きなものを、好きなだけ無料で手に入れることができるようになります。

スーパーから食品を持ち帰るのも、大好きなブランドの洋服を着て帰るのも、好みの広さと間取りの家に住むのも、すべて無料です。

お金がないと生きていけない、という洗脳的な固定観念から人々が解放された時、人々は改めて生きる意味や働く意味を再考するでしょう。

小説『お金のいらない国』の著者・長島龍人さんが、コロナ騒ぎのあとで、お金のいらない国についての投稿をしています。今は、お金がないからみんな困っているわけですよね。だったらそのお金のやりとりを一気にやめてしまって、今のまま暮らせるようになったらいいと思いませんか? 食糧や資源はあるんですから。

気になった方は、以下の投稿を読んでみてください。

徳島県の出羽島(てばじま)に移住した2016年は、次のようなことを書いてました。(現在は島を離れています)

・耕作放棄地を自然農で再生し、お米と野菜を自給します。
・野草のほか、海藻・貝類など、採集生活も実践します。
・大きなシステムやお金に依存しない暮らしを始めます。
・空き家を再生して、人が住めるようにします。

この記事は、10万PV、2万シェア以上の反響があり、お金に依存しない暮らしに共感してくれる人の多さを実感しました。

消費者から生産者へ。生産者から貢献者へ。

ギフト経済を実践する「カルマキッチン」のニップン・メッタさんは言います。

1)「消費者」から「貢献者」へ
自分は何を持っているのか、何を奉仕できるのか、そう考えることが第一歩です。与え続けると、全体が支え合っていることに気づきます。ギフトの輪は1対1の与え合いではなく、大勢と大勢の与え合い。大切なのは、優しさの波紋を起こすこと。

2)「交換」から「信頼」へ
貢献者になると「交換」から「信頼」へのシフトが起きます。「交換」は私とあなたの1対1の関係で成り立っているので、与えたものに対して見返りを求めます。与え続けることで、いつか自分に戻ってくるという大きな信頼を得られるのです。

3)「孤立」から「コミュニティ」へ
「信頼」は、何らかの形で、めぐりめぐって自分のもとへ返ってくること。何が返ってくるかより、自分から始まって次の人、また次の人……という循環の中で生まれる可能性が大切なのです。そうすると「孤立」から「コミュニティ」へ意識がシフトします。

4)「欠乏」から「豊かさ」へ
「奪い合えば足りないけど、分け合えば余る」と言われます。そうすると「足りない、もっと欲しい」という不安がなくなり、たくさん与えられている「豊かさ」に気づきます。私たちの意識が「奪う」ことから「与える」ことにスイッチした瞬間に、驚くほど簡単に世界は変わるのかもしれません。 

ニップン・メッタさんは言います。

「私は『リーダーシップからラダーシップへ』とよく言っています。リーダーではなく、ラダー(=ハシゴ)になる。肩車をして高いところにあるものを見せてあげるような、そういう人間になることが大事だと思っています」

自分ができることや余っているものを、それを必要としている人に見返りを求めずに手渡すと、受け取った人は、その経験に感動して、いつか誰かに恩返しをしようと思うようになります。四国遍路のお接待を受け続けた人たちは、地元に戻って「生涯お接待をしていきます」と言います。こうして、世の中に優しさが循環していくのです。

仕事とは、自分のためにするものではなく、誰かのためや社会のためにすること。お金を稼ぐことを目標にするのではなく、地域のために、そこで暮らす人のために何ができるのか? 四国の人たちの「お接待」の気持ちに学び、まずは自分ができる小さなことで、誰かの役にたつ「ラダー(=ハシゴ)」になるところから。何かを「分かちあう」のではなく、自分が貢献できることを見つけ、その場を「満たしあう」暮らしをつくっていこうと思っています。

国に頼るのではなく、自分たちの〝独立国家〟をつくろう!

東日本大震災のあと、現政府に文句があるなら、勝手に独立国家をつくってしまえばいいと、熊本に新政府を設立し、初代内閣総理大臣に就任した坂口恭平さん(作家、建築家)のように、自分たちで理想の暮らしをつくったほうが、早いのかもしれません。

そこで参考になるのが「プラウト経済主義」という考え方です。以下、Twitterの投稿を抜粋してみます。

経済活動から、生存活動へシフトしよう!

お金のいらない島(国)」の記事を書いたときは、生活を支えあう最低のユニットは、30世帯と考えていました。けれども、医療や教育など、もう少し大きな「社会」づくりを考えると、この「プラウト経済主義」がモデルのひとつになるのではないでしょうか?

世界各地域では1〜3万人程の市民からなる自治体が中心となり、食料、電力、医療、教育、住居、家電など生活用品はすべて自治体市民で作られ、誰もが無料で享受する。食料は各家庭に提供される四方の農家で、農薬を使わず自然の力に任せる自然農で自給自足を行う。

お金を「稼ぐ」ことを目的にするのをやめて、誰かの役に立つ「仕事」ができる社会へ。お互いに支え合い、満たしあえる関係を。それはまさに「経済」優先ではなく、「生存」を目的とした暮らしです。

まずは、あなたの周りに、1〜3万人の仲間を集めるところから始めてみませんか?

「お金のいらない国」の歌/長島龍人

テーマソングはこちらで。

G          C
お金のいらない国になったら
G         C
やりたい仕事をすればいいよ
C    D   G   Em
自分のできることをみつけて
Am     D    G
誰かのためになることをしよう

G          C
お金のいらない国になったら
G         C
持ちたいものを持てばいいよ
C    D   G   Em
誰でも何でも持てるから
Am     D    G
持ってるだけでは意味がない

G          C
お金のいらない国になったら
G         C
余分な財産貯めなくっていいよ
C    D   G   Em
いつでも何でも手に入るから
Am     D    G
今いるものしかいらなくなる

G          C
お金のいらない国になったら
G         C
使えるものは捨てなくっていいよ
C    D   G   Em
いらなくなったら あげればいいし
Am     D    G
壊れたものは直せばいい

G          C
お金のいらない国になったら
G         C
無意味な競争しなくていいよ
C    D   G   Em
誰かと何かを取り合わなくても
Am     D    G
必要なものは分ければいい

G          C
お金のいらない国になったら
G         C
無駄なやりとりしなくていいよ
C    D   G   Em
お金で気持ちをあらわせないから
Am     D    G
ほんとの心が見えてくる


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