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「桃多様」

最近、最近、川で洗濯をしていたおじいさんが川上から流れてきた大きな桃を拾い、芝刈りから帰ってきたおばあさんと桃割ると、中から男の子が出てきました。

「モモ」と名付けられた少年は、桃から生まれたからなのか、人より成長が早く、他の子より目立ちましたが、周囲の理解もあってすくすくと育ちました。

あっという間に一人前になったモモは、鬼ヶ島と呼ばれる島へ仕事を探す為、旅に出ました。

道中では、まず犬に出会いました。モモに一目惚れしたと言う犬は無償の愛で、モモの旅に連れ添うことになりました。

その後、猿と出会いました。群れの中で唯一全身が真っ白の毛で覆われており、迫害されて行き場が無いとのことなので、モモは旅の仲間に迎え入れました。

最後に雉に出会いました。この地方では存在自体が珍しく、周囲から大変丁重に扱われていましたが、それが逆に居心地が悪くて不自由も多く、抜け出してきたとのことでした。モモは雉を仲間に迎え入れることにしました。

三様の理由で仲間になった3匹とモモはとうとう鬼ヶ島に到着しました。
ここでは鬼達がワーケーションをする為の施設を運営しており、
様々な人達が仕事と休暇を両立していました。

モモは3匹と一緒に会社を立ち上げ、鬼達も数人雇い、金銀財宝を沢山稼ぎました。時折、おじいさんとおばあさんの家にも帰り親孝行もしました。

それぞれが各自のスタイルで自由に暮らし、働き、モモ達は豊かに暮らしましたとさ。

END

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