【梱包・かたるべ会】×【クラベランス】
知的、精神、身体に障碍がある方の支援「かたるべ会」
人間、色々悩みはあります。
どうにもならないものもあります。
人を羨ましがっても同じになれないものもあります。
今回ご紹介するのは、障がいのある方々を支援する
「かたるべ会」です。
まずこちらの画像をご覧ください
パッと見ると、なんてことないイラスト?凹凸?なのですが
種を明かすと、これ実は家の壁に開いた穴です。
それに「額縁だけ」を取り付けたことにより、アート作品に生まれ変わりました。
なぜ穴があいたのか?
実はこのかたるべ会の設立者である平野さん。
お子さんは発達障害があり、こうして壁に穴を開けたことがあったそうなんです。
でも、そこからの対応が特別でした。
平野さんはこれこそ我が子のあふれ出る内面である、とあえて「心の叫び」と作品名をつけ、額縁もくっつけ、アート作品に仕立て上げたそうなのです。
この話を聞いた時は本当に衝撃でした。
悪気があって穴を開けたわけじゃないんです。
それは当の本人だってわかっている。
でも家の壁は壊してはいけない。
壊せば直さないとならない。
いや、これは表現の一つだ。
直す必要はない。
それよりアートとしようじゃないか。
世間一般とは異なる回答を導き
「大丈夫なんだよ」
と、お子さんを諭したことで、お子さんもすっかり心の平静を取り戻し、これ以来は壁に穴を開けることはなくなったそうです。
働くということ
人間社会においては、何かに役立つことで自尊心が生まれ、生きる元気の源になることがあると思います。
それにどうしたって生活にはお金も必要です。
でも、様々な事情で働くこともできない方もいる。
弊社では金属加工という性質上、どうしてもケガの生じやすさなどから障がい者を雇うことにはハードルがあります。
しかし、今回クラベランスという自社製品を作ったことで、この梱包作業を依頼することができました。
この作業であれば、ケガの心配はありません。
もちろん周囲では他にスタッフの方々もいて、丁寧にサポートしています。
その作業ぶりはとても優しくゆっくり、むしろ効率ばかり求めてしまう私がやるよりも仕上がりは上でした。
目が見えない従兄弟の話
実は私には目が全盲に近い、歳の近い従兄弟がいます。
これは今から40年くらい昔の話なのですが、当時の従兄弟はこの幼少期から目が見えなかったため、時計は音声が頼り。教科書などは全て点字の本。
当時はパソコンもなく、今の時代にある自動読み上げなんてものも当然ありません。
点字用タイプライターで文字を書き、それを指先だけで器用に読んでいました。
一番忘れられないのは、お互い小学生の夏休み。
その従兄弟の通う特別支援学校のプールに行くことになりました。
その従兄弟に連れられて二人っきりで行くわけなんですが、行くのには電車を使います。自分はそこへまだ行ったことがなく、道案内は当然その目の見えない従兄弟です。
通い慣れてるとはいえ、道路の壁や電柱を触りながら駅まで行き、電車に乗り、降りてまた学校へ進む。
ただ後ろをついていくしかなかった小学生当時の自分には衝撃でした。
目が見えなくても好きなプールへ一人で電車に乗って通えるんだ、と。
そして今では、その従兄弟はアメリカへ単身で渡り、今度はそのアメリカで障がい者の方々の支援をする仕事をしているのです。
小学生当時の自分には
目が見えない=かわいそう
という、ありがちな解釈しかできていなかったのが、こうして力強く進む姿を見て奮い立ったのを覚えています。わけもわからず憐れむものでもない。
そもそも障がいにだってそれぞれ違いがあります。
きちんと一人一人を見て、個性として見ることの大事さ。
人は独りでは生きられない
もちろん、悲観してしまう方々もいますが、それでもなお前を向いて全力で生きてる方々も大勢いるわけです。
そういった方々にも、ほんの少しでもお役に立てたら。
いえ、お役に立つという表現こそ違いますね。
お互いに平等に、パートナーとして。
梱包の仕事をしてもらうことで、対価として賃金を払うわけです。
こうして社会は成り立つ。
かたるべ会との出会いも、自社製品としてクラベランスを作ったからこそできた話なので、今回は私の人生観にとっても本当に大きな出来事となりました。
社会福祉法人 かたるべ会
代表者 理事長 平野 章
〒226-0003
神奈川県横浜市緑区鴨居1-8-6
https://www.katarube.com/
そんなかたるべ会の方々に丁寧に梱包されたクラベランス。
大高製作所の自社ブランド製品
かわいいどうぶつの知育インテリア
【クラベランス】クラウドファンディング挑戦中!
https://camp-fire.jp/projects/758616