ドラマ「相棒シーズン13」(相棒:成宮寛貴)【第6話~第10話感想】ママ友、使命、幸運、真相、そして恋

カイトくんの相棒での最終シーズン13、第6話から10話もなかなか見応えあった。社会風刺とまでは言わないが、考えさせられる話ばかりだ。

シーズン13 第6話「ママ友」

”仲良し”ママ友とその子どもたちといっしょに行ったバーベキュー。途中で女性がひとりいなくなってしまった。彼女は最近引っ越してきたばかりの独身女性。だが大の子ども好きということでママ友の輪に入ったようだが…。

結論としたら、「勘違い」が原因の事件。もちろん、そこだけ切り取ればありがちといえばありがち。だが、なかなかユニークな展開だった。そして「ママ友」付き合いも大変だということも垣間見えた。そんな話。

シーズン13 第7話「死命」

タイトルに「死」とあるように、前回とは一転シリアスなお話。

保険殺人の容疑者として追っていた犯人がカイトくんの目の前で
「俺、諦めるわけにはいかないんだ」
と言い放ち飛び降り自殺をしてしまう。

カイトくんが警察を辞めるとか言い出すのも無理はなかった。だが、真相が明らかになっていくうちにただの保険殺人ではないことがわかってくる。

表面的には”善良”な人物である「ビッグママ」や、一見可愛らしい花「アイリンジャスミン」。最近放送を開始したドラマ「インビジブル」の”調教師”もそうだろう。行き場のない若者をいいように囲って犯罪者に育てあげる彼らがこうして題材に上がってくるのは実際に存在することの表れだろうか。そんなことを考えてしまう話だった。

シーズン13 第8話「幸運の行方」

今回の被害者は自業自得ではある。

だが、生前言った
「僕の幸運はすぐそこにあった。
でも気付いてなかった。」
というような言葉。(一字一句同じかどうかは置いておく)

今、すぐそこにある幸運。じぶんも気付いてないのだろうか。どこか遠くにある幸運を求めすぎてないだろうか。そんなことを考えさせられた。

それでも、遠くの幸運を求めてしまうのが人の性(さが)でもあると思っているから難しい…。

シーズン13 第9話「サイドストーリー」

あるキャバ嬢が謎の死を遂げた。報道ではあることないことで騒ぎ立ててる。そんな彼女は一方で介護の仕事もしていた。

ある側面だけを取り立ててあーだこーだ言うのは報道に限らずどこにでもあることではある。でも、ほかの側面を見ることも常に忘れないようにしなければとも思う。「常に」は確かに難しい。報道、SNS、周りの人たちがほぼ同じようなことを言ってたら、知らず知らずのうちに流されて「そういうもんだよな」と思考停止してしまうこともやっぱりある。

だけど、それでもできるかぎりは意識していく意味でも、例えばこのnoteに書いておくのもいいかもしれない。読み返して「あ、思考停止してたな」と意識を蘇らせることができるかもしれないから。(読み返すかどうかはもちろんわからないが…)

そして、この話にはほかのテーマも見えた。ここでは「介護」の問題だ。「介護する側」、「介護される側」の苦悩がひしひしと伝わる内容だった。今現在じぶん自身は当事者ではないが、考えなくてはいけないと思い知らされる。こういうのをスッと入れてくるあたり、「相棒らしい」お話だったとも言える。

シーズン13 第10話「ストレイシープ」

2時間ほどの長いお話。長いだけでなく、さすがに内容的にもとても見応えもあった。

最初は男児の誘拐事件が発端。ただ、追っていくうちに”犯罪の神様”と称される人物による犯行なのではとなり、単純な事件では終わらなかった。そんな中で「集団自殺」という重いもの、「恋」という甘酸っぱくも切ないものを織り交ぜながら話を進めてくる。

そんな中、石田ひかりさん演じる西田という女性の存在がとても印象的だった。彼女のための話と言ってもいいかもしれない。今回のお話だけでなく、つい最近放送されていたドラマ「ファイトソング」といい、絶賛放送中のドラマ「悪女(わる)」といい(第2話登場)、石田ひかりさんの演じる女性の存在感、好きかもしれない。

(お姉さんの石田ゆり子さんも似通ったイメージ。ただ、ひかりさんの演じた役をゆり子さんが、またその逆ができそうという意味でもない。そんな不思議な魅力のあるおふた方ということだ。)





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