見出し画像

マーケターとデータエンジニアリング力

データ活用のために必要なデータエンジニアリング力とは

マーケターが成果を出すためにデータを活用する力は必須と言えます。
その中でも本日は「データエンジニアリング力」について取り上げたいと思います。
データエンジニアリング力とは、データサイエンティスト協会が提唱するデータサイエンティストに求められるスキルセットの3つの力のうちの一つです。

1.ビジネス力
 -課題背景を理解した上で、ビジネス課題を整理し、解決する力
2.データサイエンス力
 -情報処理、人工知能、統計学などの情報科学系の知恵を理解し、使う力
3.データエンジニアリング力
 -データサイエンスを意味のある形に使えるようにし、実装、運用できるようにする

画像1

図1. データサイエンティストに求められるスキルセット
(出典:一般社団法人のデータサイエンティスト協会)

私はこの3つのスキルについて、『シン・ニホン』という著書で知りました。著者の安宅さんは有名な『イシューからはじめよ』の著者でもあり、データサイエンティスト協会の理事を務められています。

著書の中では、「データを活用するためには、この三つの能力が重要だが、全てを一人で網羅しているスーパー人材はなかなかいない。まずは、どこか一つの力に軸足を置いたうえで、他の力に必要な知識を身につけていこう」といったことが書かれていました。

私のようなマーケターやビジネスサイドの人間は、ビジネス力に軸足を置いていると思いますので、そこから+αとして、データエンジニアリング力またはデータサイエンス力を身につけていくことが良いと思います。


データエンジニアリング力で、マーケティングを強化したエン・ジャパン様

でもデータエンジニアリング力って難しそう・・・
マーケターにも本当に必要なの?
と思った方に向けて、ぴったりの事例をお知らせします。

こちらは、2022年3月に開催した弊社イベント01(zeroONE)に、エン・ジャパン様にご登壇いただいたセッションです。
デジタルマーケティング部 BIグループ マネージャーである松尾様にご登壇いただき、マーケティング部門でいかにデータを活用しているか、 またデータを活用するためにデータ分析基盤を構築していったかお話いただきました。
「データエンジニアリング」という言葉に馴染みのないマーケターの皆様にも、非常にわかりやすい内容になっておりますので、興味を持っていただいた方はぜひ、セッションレポートまたは、アーカイブ動画をご覧になってください。

このnoteでは一部抜粋して、なぜマーケターにデータエンジニアリング力が必要なのか、エン・ジャパン様がどのようにデータエンジニアリング力を身につけたのか、をお伝えできればと思います。

エンジャパン様は「データエンジニアリング力の不足」を感じられており、また、その要員は以下の二つと感じられていました。
1.データ分析基盤が未整備であること
2.エンジニアリング力を高めていく人材とスキルの不足

データ分析基盤が未整備のため起こっていたこと
・データはそれぞれのツールの管理画面から直接確認し、手作業で時間がかかるしミスも発生していた
例:広告の数値報告のための作業
 ⑴Yahoo!、Google管理画面からデータをエクスポート
 ⑵手作業でGoogleスプレッドシートに貼り付けてグラフ化
 ⑶PowerPointに落として資料作成
グループの半数以上が未経験or経験が浅く、データ活用のスキルが足りていない
・『データエンジニアリング力』は幅が広く、言語化が難しい領域で知識の獲得が難しかった


データエンジアリング力を上げるためのワークショップ

課題をお持ちだったエン・ジャパン様は弊社のデータ活用ワークショップにご参加いただきました。

ワークショップのゴールとして以下が設定されました。

・企業や事業部、組織として
 ・データ活用のハードルを下げる
 ・データの取得/加工/可視化の流れの各作業を理解する
 ・データの観点からエンジニアともコミュニケーション
 ・システムやサービス企画の観点でデータの扱い方を自社内のみでカバー出来るようになる
・個人として
 ・基礎的なSQLを理解したことから、より高度なデータエンジニアリングにチャレンジ
 ・マーケティングアナリストやデータサイエンティスト等の役職への興味を刺激

ワークショップの導入効果

ワークショップを受けていただいた、エン・ジャパン様には施策の幅とスピード感が向上したといいます。参加者からは以下のような声が上がっています。

「KARTE Datahubを用いてMAツール(Adobe Marketo Engage)と情報を連携し、パーソナライズされた接客を実現できました。Howの部分だけでなく、連携の仕組みやデータの流れから体系的に学べたため、新しい施策を実施する際にどのようなデータが必要か議論したり、自分自身でデータを取得できるようになりました。結果として施策の幅が広がり、スピード感も上がっています」(入社3年目のマーケター)
データ分析基盤を考え直すきっかけとなり trocco®︎ の検証含めて分析基盤の構築を進められている。またデータのプレパレーションで処理順を意識できるようになった。(異動1年目のマーケター)


まとめ

データエンジニアリング力を身につけることにより、マーケターがデータの制限や制約から解き放たれて、データを使い倒せる人材になれるイメージが湧きましたでしょうか?(私もデータをもっと使い倒せるように、知識のアップデートを頑張ります!)

今後もマーケターにとってのデータ分析基盤やデータ活用についての投稿をしていこうと思いますので、よろしくお願いします。

最後にイベントやセミナーのご紹介です。

エン・ジャパン様の事例をもっと知りたい方は5/31に開催される現代ビジネス社のイベントに弊社の岩田と登壇しますので、こちらにお申し込みください。
データ活用の民主化サミット~DXを加速させるデータ活用最前線~https://gendai.ismedia.jp/articles/-/93858

弊社のワークショップにご興味お持ちのお客様は以下からお問い合わせください。

データ分析基盤の基礎について知りたい方は、以下初学者向けのセミナーも開催しております。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?