詐欺…そして焦るわたし
家族との旅行中に1本のメールが飛び込んできた。
「クレジットカードの利用がありました。」
あれ、と思い自分の行動を振り返ってみるも、明らかに使っていない。ご利用明細の確認はこちらからとご丁寧にリンクが貼り付けてあり、心配性な私はそのリンクへ飛んでしまった。
ここが最大の間違い。
いつも見慣れている銀行・クレジットカード会社のウェブサイトが表示されてログイン、表示された情報を入力していってと進めるとまた再び銀行とクレジットカード会社のウェブサイトへ逆戻り。
あれ?なんでだろうと思っていたところ、次は決済が完了しましたのメールが届き始めて、余計に混乱。さらには航空券などの高額商品の請求になっていたため、まさか!と思ったところ、フィッシング詐欺。
よくよくメールを見返してみれば送り主のメールアドレスは全然クレジットカード会社のものではないし、「お客様」のところが「客様」になっているし、とボロボロおかしな点が発生していることを発見。
これは、やばい。と思い、クレジットカードの停止をしなければとパニックになった頭を回転させて、銀行のアプリや銀行のサイトを隅々まで調べまくり、問い合わせ先を探す。
ちょうど、旅先に向かうために高速道路で移動をしてサービスエリアで休んでいたところだったので、焦る焦る。
幸い家族が近くにいて、落ち着け落ち着けと色々調べたりしてくれたおかげもあって、サービスセンターに電話をかけ、クレジットカードをとにかく止める手続きを10分ほどで進めました。
せっかく食べた美味しい海鮮丼とアイスクリームがどこかに行ってしまったのではないかと思うくらい焦りまくり、意気消沈。
日本語で生活できる安心感、大変だった講習会を終えてほっとひと息ついた先のことで、気が緩んでいたのだと思います。今まで地道に稼いで大切にしていた銀行口座だったこともあり、なんてこと…!と見覚えのない金額に飛び上がってしまいました。大反省中です。
幸いクレジットカードを即座に止め、甚大な被害は免れて、詐欺の申請をクレジットカード会社にしたところ無事にお金も戻ってくることに。
ほっと安心しました。(先日確認したら請求は取り消されていて、ことなきを得ました)
ドイツ生活ではWISEとN26、Deutsche Bankの3つの銀行口座を管理し、英語とドイツ語の説明やメールを一つ一つ解読しながらお金に向き合っているため、些細な日常の生活費にも敏感になります。
その反面、日本語は母国語の安心感ということもあり、さっと目を通しただけで”分かったように”理解しがちです。
脊髄反射で、この文章や単語の後にはこの言葉が来て、この単語ってことは…と推測で全ての全容を把握することができる。さらには、ドイツ語のように「枠構造」といって動詞が文章の一番最後にくる文法ではないので、最初の方の単語さえ拾えればあとは予測で他の文章を察する&自分で組み立てることができるのが日本語。ドイツ語は文章の最後まで聞かないと、「で?何をしたいのさ?動詞は?」と文章が成立しません。相手や自分が文章を最後まで完結させることで会話が進むので、会話の中に自然と言葉を待つ時間が生まれます。日本人の持つ独特な「間」の文化と、ドイツ語が持つ言葉を待つ「間」。
似ているけれど本質が少しだけ違う、言葉の空間に気がつかされた反省の時でした。
ちょっと一歩立ち止まることの大切さ、そして自戒を込めて。気をつけて生活しようと思います。
ちょっとした余談:
今後変わるかもしれませんが、私がドイツで使っているメインの銀行口座はWISE。N26を本当は中心にしたかったのですが、規約が変わってしまったことで滞在許可証のカードがないと作ることができず、WISEを中心に使うことに。WISEを生活関係や奨学金の受け取りに使い、N26は口座ができたと同時に滞在許可証の申請のために必要だった閉鎖口座からの受け取り口として機能させ始め、講習会費用など少しまとまったお金が必要な時やドイツのIBANが必要なときはこちらから。また、ドイツの大手銀行であるDeutsche Bankの口座も持っています。この口座についてはWISEとN26がオンラインバンクということを鑑みて、今後のためにと大手銀行の口座・そして実店舗が存在する銀行の口座が欲しいと考え、冬休みに四苦八苦しながら大量の書類を書いて提出して作りました。そこには学校関連のプロジェクトで謝礼が出た時や友人からのMugge(オーケストラの助っ人)でもらったお金を貯金。
銀行口座の開設についてインターネットでさまざまな情報を読んで知識を入れたものの、結局役に立たなかったなというのが私の感想です。
N26はパスポートで作れる!/ 海外の住所があれば大丈夫!など多くの人が日本語で記事を書いてくださっていましたが、いざやってみると滞在許可証のカードがないと門前払いなど、情報のギャップを感じました。Deutsche Bankも本人確認について支店に行ったらできる、と耳にして書類を持って実際に行ってみても「できない」の一点張りで、郵便局に行ってPostidentをすることになったり。
一周回って何事も自分で地道に情報を集めて、この自分の目の前にあることをコツコツとやっていく方が早いんだなあ…としみじみ思った経験でした。
よく、経験談とか手順をまとめた記事とか書いたらいいのに!と言われますが、あまり前向きではない理由としては上記の経験があるからです。
情報はすぐに更新されていく上に、ドイツでは(他の国や都市によって違うと思うけれど)昨日と今日でルールが違うことや担当者の気分や日によってルールを変えてくることがあります。後出しジャンケンですかい!と憤ることも多々。
下手に古い情報を出して、うまくいかなかった、悲しい!と惑わされてしまう方が勿体無いと思うので、当たって砕けろの精神というべきか、最終的にやるのは自分だからと思って目の前にある情報をしっかりと吟味して進んでいく方が良いのではと思っています。
(もちろん個別相談は受け付けていますし、質問にはお答えしているので冷たく突き放しているわけではないです。笑。何かあればコメントやDMなどで聞いてくださればお答えしますので、相談はいつでもどうぞ。)
どの言語であっても、目の前の情報から自分がやるべきことを愚直にやっていきたいなあと、銀行のことに限らず思い直す日々です。
Ciao!
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