[勉強]中学入試、灘

中学入試のなかでも、灘中は知識はもとより知能が求められます。

与えられたものを紐解いて単純化する発想が、この問題では求められます。


問題と解答はリンク先をご覧いただくとして、そこに至る発想を解説していきます。

大学入試もそうですが、回答を読むだけではだめです。「出題者は何を求めているのか。自分はどう考えてその回答にいたるのか」を学ばなければ試験で活用できるものにはなりません。



さて、問題が目の前に出てきました。時間はどれだけかけられるでしょうか。

出題者はどんなことを求めているでしょうか。

自分がこの問題を出題するとしたら、どんな発想をしてほしいだろうか。


そう考えて、少し出題者の意図を解釈してみます。

「まず、カレンダーの法則性に気づいてほしいですね。ただ愚直に足し算していくのは賢くないよ」

どんな賢さを示してほしいか。二つの面があります。

1. カレンダーは7日刻みで一週間が構成されること
2. 一週間の七日の中で五日を選び出す

条件は、各週から一つを選ぶこと、曜日がかぶらないこと。

これを式に落とし込みます。

一週間後の日にちはその前の週に7を足せば求まります。
その中で何日目かが曜日に当たります。
なので、曜日で生じる差分だけで計算できます。


そこに気が付けばもう大丈夫。どう示していくかの土俵に立てました。



さて、それでは実際に解いていきましょう。

第一週はその日にちを入れればいいでしょう。

出題者はここをヒントにしてほしそうですね。彼も各週で値が異なるけどもそこに法則があるということを見つけてほしがっていそうです。

第二週のカレンダーから7を引いてみると、第一週と同じ数字が当てはまります。
第三週も同じように、二週間分の14を引いてみれば第一週と同じ数字が当てはまります。
これがひとつめに挙げたカレンダーの法則を式に落とし込むことになりますね。
その週がどの週であっても、曜日だけが関係するようにできてきました。

出題者はきっとニヤリとわらってくれることでしょう。
「そうそう。各週の違いが無視できるようになるんだ」

では、それを適用してみましょう。
最終的に求める81から、その各週の始まる日にちを引いていくと。

81-7-14-21-28=81-70=11

これで、その週の何日目かだけを考えて、11にすればいいことになりました。


では二つ目の関門。どの曜日を選ぶか。

上の第一関門で、7の倍数を引いていきました。日曜日は0。月曜日は1。...土曜日は6。となりました。

ではそこから選ぶにはどうしたらいいでしょうか。

出題者は、きっとこう考えているでしょう。
「七日のうち五日を選び出すということの意味をよんでくれるかな」

さぁどう応えてやりましょうか。

試しに、7日全部足してみましょうか。

0+1+2+3+4+5+6=21

ん?さっき11って出たのと10の差ですね。キリがいい…

そのなかから、実際に選べるのは5つ。各曜日にあてはめた数字から2つ除外して11にすると言われている…

差分の10を、上の中から二つの数字で表してみようか。

6と4。あれ、、、これしかないやん。

自分が出題者で、回答者がそこに気づいてくれたなら、満面の笑みで微笑んでしまうところです。

そうです。除外するのは6の土曜日と、4の木曜日。この二つです。

選ぶ曜日さえ決まれば、どの週にどの曜日を当てはめるかは自由であるということも、最初のハードルでわかっています。

出題の文章にある、同じ週同じ曜日から二つ選んではいけないというのも、大きなヒントでしたね。


スッキリと解答、というよりも出題者とのおしゃべりが終わりましたね。


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