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#3 ゆったりとした時代

昨今では、なにかと、ゆったりとしている。

扉等は自動的にゆったりと閉まるように設定されている。
とくに多いのが便器の蓋。

自動で開閉されるものもあるが、とにかく、ゆっくり閉まるようになっている。

クニラはよく、ホテルに泊まる。

ホテルなんぞは、ゆっくり傾向は顕著で、扉も便器の蓋もゆっくり閉まる。

だから、せっかちなクニラは手動で閉める。

昨日、泊まったホテルは有名なホテルチェーンだが、おそらく居抜きで買い取ったホテルだったので、未だにルームキーがスティック型のホテルだった。

ゆえに、仕組みは昔ながらで、ゆったりな仕組みにはなっていなかった。

クニラは、いつの癖で手動で閉める。

特にトイレの蓋は。

いつも感覚で、ゆっくりパターンだと思い、手動で閉じる。

ところが、ゆっくりパターンの便器蓋ではないので、凄い勢いで蓋がしまってしまう。

その都度、バターン!とヒステリックな音が響く。
我ながら、その「バターン!」の音で「ヒィー」と驚く。

いちいち。
そして、その音に腹も立つ。

バターン!
ヒィー
バターン!
ヒィー

ホテルに響く便座の音とクニラの悲鳴。

隣の部屋の客は、きっと、「こいつ学習能力ねぇーなー」とイライラしていることでしょう。

そう思われるのもシャクなので、「バターン!」の後、1度だけ「チェスト~」と言っておいた。

これで隣の部屋の客も楽しめただろう(何が?)


ところで、ゆったり閉まる仕組みって、誰得なんたろう。

誰に対しての「おもてなし」?

いや、大きい音で周りに迷惑をかけないためじゃろ。
とか言わないで。

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