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コンセプトの決め方

あーしたい、こーしたい、こんな想いを伝えたいという内容は頭の中にたくさんあって、ただそれを一言で表現できる文がなかなか思いつかず、毎日言葉探し。
言葉の引き出し、表現力が乏しい私にはしっくりくる言葉が見つかるまで苦しい日々でした(笑)


自分の存在意義

そもそも私が独立しようと思ったのは、ウェディング業界の仕組みに疑問を持つようになったのがきっかけです。

もっと自由度の高いウェディングをしたいとか、自分のセンスをもっと出していきたいということよりも、裏表なくクリアな気持ちで新郎新婦と関わりたいと思ったんです。

「幸せを作る仕事がしたい!」と思ってプランナーを始める人がほとんどだと思うんですけど、気づいたらその気持ちが薄れていくというか、営業メインになっていくというか・・

売上を立てる大事さはもちろん理解しているけれど、私はそれより”質”が大事だと思う人で。
あんまりビジネスの交渉とか向いていません(笑)

会社にもよりますが、成績順位とかノルマもあってプランナーは売上を立てることを強制的に意識しないといけなくなります。

そのため、この引出物を選んでくれたら利益率がいいとか、そういう発想に繋がっていくんです。
私も一時期そういう脳になりかけましたがやっぱり合わなくて、同じ3000円ならハイブランドのあのコスメの方がもらう方は嬉しいのに。。とか考えていました。

私が疑問に思うポイントは、新郎新婦も悩んでいる部分だと思っていて。
見てみぬフリはできないというか、ただでさえ結婚式をするカップルが減っているのに満足度も落ちてしまうことに悲しさと危機感を覚えました。

じゃあ、私ができることは一体なにかというと、よくないと思う仕組みを一つ一つ潰していくことかなと思っています。

ウェディング業界を変えたいという大口を叩くつもりはありませんが、これから結婚式される方々には気持ちよく当日を迎えてほしいと思いながら、コンセプトを考えていきました。


市場調査的なのもしてみました

たしか、コンセプトを決めるまで1ヶ月くらいかかったと思います。

最初に自分が変えていきたい仕組みを、思いつくだけ出して、その仕組みの原因や改善方法を考えていきました。

その上、果たしてそれが需要あるのか、独りよがりになっていないかを知るために、
・結婚式関連の記事を見直す
・リアルな声をInstagram、口コミサイトで見る
この2つを行い、気になることやワードをピックアップしていきました。

(これはマイナス点だけではなく、参考になるのと幸せな気持ちになるのでプラスなこともたくさん見ました!)

リアルな花嫁さまの声は本当に参考になり!現場を1年離れていましたが、あまり変わったことはないんだなと実感。


材料が揃って、本格的にコンセプト決め

さすがにブログはパソコンで書いていますが、何かの資料を作ったりするときはノートに書くことから始めています。
そうじゃないと頭の中が整理できなくて、コンセプトを決めるまでも全部ノートに書き殴りました(笑)


実際のノート

・自分がやりたいこと
・新郎新婦が困っていること
・他国の結婚式事情
・今、社会で起きていること
・結婚式を通じて未来をどうしたいか

大きく分けるとこの5つについて、ブワーッと書きました。

幅が広くてまとめるのが大変で、コンセプトを決められる気がしなかったです(笑)

しかも、新郎新婦向けに作るはずなのに、最初はどうしても堅い文章になりがちでビジネス口調から抜け出すことから始めました(笑)

親しみやすいライトな文章も考えましたが、しっくりこないのと安っぽく感じるなぁと却下。
かっこつけて英語で表現したが、英語できない私から生まれた文章は激ダサに感じて却下。
これは有りかなあと思った文も、他社さんと似ていて訴えられる!と思い却下。

こんな感じで、一人でひたすら考えては却下を繰り返していました。

そのときしっくりきた言葉も、次の日に読むとなんか違うってなるので、基本的には半日から1日置いて読み直すという風にして決めていきました。


今の時代を生きる私たちの結婚式

コンセプトを決定するにあたって意識したのは、なるべく等身大の自分に近いものにしたいと思っていました。

大衆ウケを狙うのも違いますし、かといって大きく見せるのも違う。

長く続けるためには無理をしないことが大事だと思うのと、何かに煮詰まったりしたときに改めて読んで初心に戻れるような、そんな言葉を考えていました。

 "今の時代を生きる私たちの結婚式"というコンセプトが生まれたのは、ノートに書かれた文字たちをひたすら見ていた中で、”時代”という言葉が多いなぁと目に止まったからです。

結婚式の仕組みに対する疑問というのは、時代がもたらしたものとも言えるのかなと思いました。
この仕組みで市場規模が1兆円、2兆円となっているので、作り上げられた当初はきっと誰もが納得していたのではないかなと推測しています。

そのとき良かったものも、時代が変わるとマイナスになってしまう。
良いものを作り続けるには、恐れずに時代に合わせて変化していくことが大切だと思っています。

NOMAD WEDDINGというブランドを立ち上げたからには、長く愛されるものにしたいですし、何年・何十年経っても結婚式をされる二人の年齢でいるようなブランドにしたいと思っています。

そんな思いもあって、このコンセプトに決まりました!

私たちは過去を振り返ったり、未来を考えたりしますが、”今”を生きています。
今の自分、今の好み、今の感覚、今の考えを大切にしたウェディングをプロデュースしていきたいと思います。



※noteへ移行により、この記事は2022年7月16日に書いたものでございます。