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"決断疲れ"と結婚式

人は1日に最大3万5000回の決断をしているという話は聞いたことありますか?

今日は何を食べよう、何時に家を出よう、服装は何しようという日常生活の事柄から、仕事では言わずもがな決断の繰り返し。

歩く、座るなどの自然な動きでさえも1つの決断だと言われており、脳内で処理されています。

脳内では常に何かの決断をしていると思うと、"決断疲れ"という言葉が自然と理解できますよね。

有名な話で、スティーブ・ジョブズが同じ服装をしていたのも、仕事のパフォーマンスを高めるために決断疲れをしないようにするためだそうで。

現代は、SNSなどでとめどなく流れてくる情報、街を歩けばあちこちに広告と、普通に日常生活を送るだけで脳が疲れてしまう環境に生きています。

常に"決断疲れ"をしている私たちの脳に、結婚式準備を追加するとなると、どれだけ大変か。

ウェディングプランナーである私の役目というのは、そういった決断を楽にさせてあげることが重要ではないかと思っています。


準備に疲れる新郎新婦

「結婚式の準備が大変」

もはや誰もが聞いたことあるのではないでしょうか。

何がそんなに大変かをいくつか挙げてみます。

・慣れない作業が多くて、あっているのか不安
・ヘアメイクのイメージを探すのに、参考になるものがありすぎてなかなか決められない
・ドレスとヘアメイクが合わさるのが当日になるから自分に似合うかどうかわからない、イメージできない
・やりたいことがわからないけど、宿題にされているから考えなきゃいけない
・予算オーバーしてしまうから、そうならない方法を考えなきゃ、他の花嫁さんはどうしているか調べなきゃ
・いつまでに何を決めなきゃいけないのかよくわからない
・親族から質問があちこち来てて、連絡のやりとりが大変
・インスタを見すぎて、何がしたいのかわからず迷子になっている

などなど、ざっくりあげるとこういったところでしょうか。

連絡のやり取りや作業については、仕方ない部分ではありますが、
個人的に思う結婚式準備の大変なポイントは、探す・考えるという作業だと思っています。
(これに加えて正解がわからない、当日になってみないとどういう形になるのかわからないという漠然とした不安・心配の中で準備を進めている環境も疲労の原因)

探す・考えるというのは、脳をすごく使うので結果的にみなさん"決断疲れ"をしてしまっていると思うのです。

”結婚式準備がなぜ大変なのか"に対する私の答えは、"決断疲れをしてしまうから"です。


新郎新婦のケンカの原因

結婚式準備でケンカが勃発するのもよく聞く話だと思います。

どうしたって、新婦の方が考えること、やることが多いので、脳内がパンクしてしまうのです。

こんなに考えて準備をしているのに、手伝ってくれない
相談したところで、わかってくれない
やっておいてって言ったことをやってくれない

別の言い方をすると、ふたりの結婚式なのに、決断をするのはほとんど新婦になっている状態です。

決断疲れが続いている脳の状態では、イライラもしてきますし、ケンカに発展するのも安易に想像つきますよね。


準備が楽になる方法は?

ふたりの結婚式の担当をしているプランナーが解決できることが多いと思っています。

新郎新婦は、何がわからないかもわからない状況というのをよく理解しておくと、先回りして導き出してあげることで、考えなきゃいけないことを減らせるはずです。

新人プランナーには難しいけれど、何組も担当しているとどのような質問をいただくことが多いか、どこで躓くことが多いかと、なんとなくわかってきます。

ご質問いただきそうなことも先に案内しておくと、プランナー自身も結果的に楽になるので、皆がハッピー。

ただ、ご案内のタイミングは考えなきゃいけません。最初の打合せで、ざーーーっと1回説明したところで、お客様が覚えられることは2〜3割程度だと思っています。
初めてのことですし、タスクがとにかく多いので、1回説明して理解できる方はほとんどいません。

プランナーの案内次第、やり方次第で結婚式の準備は劇的に楽になるものだと思っています。


それでもなお、結婚式の準備が大変という声が多いのは、宿題を与えることが多い打合せ方法が浸透しているのもあるかと。

ご自宅で考えてきてくださいね、これを決めてきてくださいね、2人で検討してみてくださいね、というものがとにかく多い。

想像できる通り、人間後回ししがちなので、宿題を与えられたところですぐに実行する人は少なく、そして時間が経てば経つほど何をしなきゃいけないのかも忘れていき、どんどんめんどくさくなってしまいます。
↑私がまさにそういう人です(笑)

なので、人間皆そうなりやすいと理解して、打合せで一緒に考えて決断をさせることで新郎新婦の準備が少しでも楽になっていくと思います。

なるべく宿題にさせない、考えてきてという前に提案をする、先回りした案内をする、こういったこともプランナーには必要だと思います。

会社が求めるものは、究極に言うと、売上を立てられるプランナーになっていますが、そこだけでなくこういった側面も支えられるプランナー教育があればいいなぁと考えています。


普通に生きているだけで脳が疲れてしまう現代人の私たちに見合った、結婚式準備方法をここのところまとめています。

独自のメゾット?ともなるのでしょうか。

1組でも多くの新郎新婦を楽させられるように、今日も私は脳を使い果たそうと思います♡笑