石垣島の陸地の危険生物まとめ

石垣島トレッキング協会です。
この記事では石垣島の山林にひそむ、危険生物についてまとめてあります。

【サキシマハブ】

画像・国立環境研究所より引用

遭遇度★ (夜間は★★)
石垣島の陸上の危険生物の代名詞。
夜行性のため日中に姿を見ることは少ないです。
沖縄本島のハブよりは毒性は弱めと言われますが、
咬まれた場合には嘔吐・腹痛・下痢・血圧低下、意識障害といった症状が出るほか、咬まれた箇所が組織融解または壊死してしまう恐れがあります。
もし咬まれたら、まずハブかどうかを見分けます。
ハブである場合、咬み傷が2点あり、5分程度で腫れてひどく痛みます。
応急処置は、咬み傷より心臓に近い部位をタオルなどで縛ります。
ハブの毒は血清が開発されているため、医療機関へ向かい血清療法を受けましょう。

【ヤマンギ】

画像・NHKアーカイブスより引用

遭遇度★★★
「ハブより怖い!」とまで地元民に言われる、クヌギカレハの幼虫・通称ヤマンギです。
春から秋の島内の山林に、かなりの個体数がいると思われます。
頭部の黒い毛に刺されると激痛が走り、腫れたりただれたりして、強い痒みが数週間は続くようです。
木の枝にうまく擬態しているので、無闇に木の枝に触れないように気をつけましょう。
刺されてしまったら、まずはガムテープなどで丁寧に毒針を取り除きます。市販の薬でも対処可能ですが、痛みや腫れがひどい場合には皮膚科を受診しましょう。

【トビズムカデ】

遭遇度★★
石垣島だけではなく、日本全国に分布するムカデです。
山の近くの集落などでは民家に出ることも珍しくなく、人を攻撃することもあります。
強い毒をもっており、もし咬まれてしまった場合には激痛、炎症、腫れ、痒みなどの症状がでます。
咬まれてしまったら、ムカデの毒は熱に弱いため、熱めのお湯で20分ほど温めるのが有効なようです。
(ぬるいお湯では逆に毒のまわりを促進させてしまう恐れがあるため、やけどに注意しつつも熱めのお湯を使用しましょう。)
市販の塗り薬でもカバーできるそうですが、病院で診てもらうのが無難です。

【アフリカマイマイ】

遭遇度★★
食用目的で入ってきた外来種です。かなり以前より野生化して繁殖してしまっています。
野菜でも雑草でも大体何でも食べてしまうため、農家さんの悩みの種でもあります。
彼ら自身に危険性はないですが、
「広東住血線虫」という寄生虫を保有している可能性があるため、
素手で触るのは厳禁です。広東住血線虫がヒトに感染した場合には髄膜脳炎により頭痛や昏睡、麻痺、知覚異常、発熱などを引き起こし、最悪の場合には死に至る場合もあります。
また、アフリカマイマイが這ったあとの野菜にも広東住血線虫がついているかもしれませんので、
石垣島産野菜を生で食すのにも注意が必要です。

【ヤマビル】

遭遇度★★
東北以南の日本全国に分布している吸血性の生物で、湿潤な森などに生息しています。
石垣島でも多くの山で確認されており、特に桴海於茂登岳のふもとは多いです。
吸血の際には蚊と同じように麻痺成分を注入するために痛みは感じにくいです。 
傷口から出血がしばらく続きます。
もしもヒルに咬まれてしまった場合には無理にはがそうとはせず、アルコールや塩・塩水、またはお酢などをかけると簡単にとれるようです。

【セアカゴケグモ】

遭遇度★
セアカゴケグモは外来種のクモです。平成7年に大阪で発見されて以降、現在では日本中で確認されています。
咬まれた場合は激痛を感じた後、腫れ、発汗、発熱などの症状が起こることもあります。咬まれてしまった場合には早急に病院で診てもらい、保健所や市にも報告すべきです。

【キアシナガバチ】

画像・森林研究整備機構より引用

遭遇度★★
石垣島・西表島にはヤマトアシナガバチ、キアシナガバチ、セグロアシナガバチ、オキナワチビアシナガバチの合計4種が生息しています。
特に多く見かけるのは本種です。
毒性も極めて強く、刺されたときの痛さはスズメバチに匹敵するほどと言われています。
食料を探して飛んでいる間は向こうから攻撃してくることは稀です。
見かけたら、大声を出したり、近寄ったりなどハチを刺激するような行動は控えましょう。
刺された場所は冷水で洗い流し、冷やします。
アナフィラキシーショックが起きる可能性(刺されてから15分以内)もありますので、速やかに医療機関で診てもらいましょう。

【ツマグロスズメバチ】

画像・九州大学農学部より引用

遭遇度★★
石垣島には3種のスズメバチが産しますが、見かけるスズメバチは本種であることが多く、町中や海辺でも見かけます。
他の2種(コガタスズメバチとヒメスズメバチ)はむしろ個体数が少ないようです。
おとなしめのハチで、食料を探して飛んでいる間は向こうから攻撃してくることは稀です。
見かけたら、大声を出したり、近寄ったりなどハチを刺激するような行動は控えましょう。
刺された場所は冷水で洗い流し、冷やします。
アナフィラキシーショックが起きる可能性(刺されてから15分以内)もありますので、速やかに医療機関で診てもらいましょう。

【マダニ】

遭遇度★?
日本全国の山林に潜んでいます。マダニに刺された部位は、痛みやかゆみなどの自覚症状がないことが多いです。
虫体が吸血して、大きく膨らんでからようやく気付く例が多いようです。
時にはかゆみや違和感を覚えることもあります。また、刺された部位に赤みが出ることもあります。
なお、マダニ類のごく一部は、感染症の原因となる病原体を保有していることがありますが、実際にはその可能性は低いので過剰な心配は不要です。しかし吸着したマダニは早めに除去することが望ましいです。
自身での除去が難しい場合は速やかに医療機関を受診すべきです。

【オオヒキガエル】

遭遇度★(夜間は★★★)
デカいカエルを見たら要注意!
もとは石垣島にはサトウキビ畑の害虫を駆除する目的で移入されました。
今では生態系への影響が懸念され、市を上げて捕獲に乗り出しています。
目の後ろにある「耳腺」から、白いミルク状の毒液を分泌します。
触ったりした場合は目や口を触らず、すぐに手を洗う必要があります。
また、攻撃されると毒液を1mも飛ばすこともあり、液が目に入ると非常に危険です。

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