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エッセー「わがプロデューサー人生会心の一作 "AE86完全復活宣言"」
TDKコアのプロデューサー時代に企画・プロデュースした60本以上のクルマ系販売用ビデオの中でも特に思い出深い作品は、CVS(コンビニエンスストア)・書店ルートで累計13,000本以上の記録的な大ヒット作となったハウツービデオ "AE86完全復活宣言"である。その作品のロケは、ハウツー部分が群馬県高崎市のカーステーションマルシェ、走行シーンは同県の中之条で行われた。
AE86をカニ走りさせたワインディングロードは、故小渕総理大臣の選挙区の中之条で、小渕一族の強力なスポンサーだった地元の実力者がオーナーのゴルフ場に向かう町道(ゴルフ場建設用道路を完成後町に寄付)を、群馬県警中之条警察で専有許可(なんと"映画撮影のため"という理由)を取得して撮影された。
作品のメインパーソナリティ&ドライバーは、自らをイニシャルDの主人公 藤原拓海のモデルと称する高崎の名門ラリーショップ「カーステーションマルシェ」オーナーにして全日本ラリー選手権を戦うトップラリースト・トップチューナーの石田正史選手。
チーム員の自宅の庭の柿の木の下で廃車同然となっていたAE86をわずか2日、しかもショップの営業時間終了後にバリバリの峠仕様に復活させ、その工程をすべてビデオに収め、最後はそのマシンで峠を攻めるという画期的なこの作品は、石田正史選手並びにカーステーションマルシェの優秀なメカニックたちの全面協力なくしては世に出ることはなかったと言っても決して過言ではない。
ロケは真夏の8月。連日の猛暑の中、早朝から深夜まで、サウナのようなガレージや中之条山中でのハードな撮影を頑張ってくれたロケ監督&ビデオカメラマンの渡辺氏、口うるさいプロデューサー(鳴海)のフェティッシュな要求にも快く応えてくれたビデオエンジニアの落合氏、素晴らしいジャケット写真を撮影してくれた日本レース写真家協会(JARPA)現副会長の赤松孝カメラマン、そして群馬県警中之条警察署、小渕後援会の皆様。本作品に関わったすべての方々に改めて感謝。
余談だが、専有許可を取得した町道を寄付したゴルフ場オーナーの息子さんは、石田正史選手のラリーチームのチーム員だった。
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